
妊娠中の電子タバコ使用による影響
2月25日、イタリアの研究チームは、「Antioxidants」にて、妊娠中の電子タバコ使用は、子供の呼吸器系疾患リスクを高めると示した。
電子タバコに含まれるエアロゾル成分(ニコチン、溶剤、香料など)は、胎児および新生児の肺発達に悪影響を及ぼし、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症リスクは増すという。
妊娠中の電子タバコ使用と子供の肺機能
タバコが胎児の健康に有害であることは広く認知されている。妊娠中の喫煙は危険であり、タバコの代替品として電子タバコを使用する妊婦も少なくない。しかしながら、電子タバコのエアロゾルにはニコチン、溶剤、香料が含まれ、子供の呼吸器系に悪影響を及ぼす可能性が指摘される。
そこで今回、研究チームは、酸化ストレスと炎症に焦点を置き、妊娠中の電子タバコ使用による影響について検証したところ、出生前の電子タバコ曝露は子供の肺発達を妨げることが認められた。
妊娠中の電子タバコ使用は、子供の胚発達に悪影響を及ぼす。出生前のエアロゾル曝露によって胎児および新生児の胚発達は妨げられ、喘息や慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器系疾患リスクが増すという。
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例えば、電子タバコに含まれるニコチンは、母親の胎盤を容易に通過して胎児の肺組織に蓄積する。肺組織に毒性物質が取り込まれ、気道形成に不可欠な細胞シグナル伝達経路に異常が生じる。
動物モデル実験では、妊娠中の母親が電子タバコを使用した場合、従来のタバコに比べて胎児の血液ニコチン濃度は8倍になったと報告されている。
あわせて、溶剤と香料は酸化ストレスを引き起こし、胚の炎症や機能不全をはじめ、新生児の肺機能を損なわせる。
(画像はAntioxidantsより)
MDPI
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