笑顔で写真撮影に応じる(左から)トライアルホールディングスの亀田晃一社長、永田洋幸取締役、西友の野村優執行役員ら=5日午後、東京都千代田区 九州を地盤にディスカウントストアなどを運営するトライアルホールディングス(HD)は5日、大手スーパー西友(東京)を買収すると発表した。株式を持つ米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)などから7月に3800億円で全株式を取得し、完全子会社化する。現時点で、西友の屋号は変更しない方針で、従業員の雇用も維持する。
トライアルHDは西友買収により、「スーパーセンタートライアル」などと合わせた店舗数が585店に、年間売上高は単純合算で約1兆2000億円に、それぞれ増える。関東、中部圏を中心に出店している西友とは店舗の重複が少なく、5日夕に東京都内で記者会見した店舗運営子会社トライアルカンパニーの石橋亮太社長は、買収の理由について「西友は補完性の高い最適なパートナーだ」と説明した。
石橋氏は「将来的な業界再編の主要な役割を担っていきたい」とも述べ、小売業界の再編が今後加速する可能性がある。

西友との共同記者会見で説明するトライアルホールディングス子会社の石橋亮太社長(左端)=5日午後、東京都千代田区