山林火災が発生した岩手県大船渡市の綾里産塩蔵ワカメの販売=6日午後、東京都中央区の「いわて銀河プラザ」 岩手県大船渡市の山林火災で避難指示が続く綾里地区の水産会社「マルカツ水産」が6日、同県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」(東京都中央区)で塩蔵ワカメの販売を始めた。復興を願い、火災発生前に収穫・保管していたワカメを急きょ袋詰めした。販売は7日まで。
三陸ワカメの収穫は3月が最盛期だが、綾里地区では避難指示のため収穫できず、生産者らは気をもんでいる。香りがよくコリコリした食感が特徴の早採れワカメは、避難区域外に保管していたもの。袋詰め作業は避難者も手伝い、200グラム1500円で2400個を用意した。
プラザは多くの人でにぎわい、買い物客からは「頑張って」の声が寄せられていた。売り上げの一部は市に寄付する予定で、マルカツ水産の佐々木晶生社長は「おじいちゃん、おばあちゃんも手を動かしている間は火事のことを忘れられると言っていた。少しでもまちの支援につながれば」と話している。

岩手県大船渡市の山林火災で被害を免れた塩蔵ワカメを販売する「マルカツ水産」の佐々木晶生社長=6日午後、東京都中央区の「いわて銀河プラザ」