柔道男子66キロ級で五輪2連覇王者の阿部一二三(27=パーク24)が、体重無差別の全日本選手権(4月29日、日本武道館)に初めて出場すると宣言した。6日、都内で男子日本代表合宿に参加。「人生でこの1回というつもりで出ようと思う」と打ち明けた。
無差別級のため、重量級の選手とも戦う。これまでは負傷のリスクを考慮して出場を回避していたが、全日本は下半身への攻撃が認められることもあり「軽量級が勝負できるルール。1人の柔道家として立ちたかった」と決断。目標を問われると「優勝は…」と苦笑いで首をかしげて「66キロ級以下の選手の中で一番勝ち星を挙げたい」と笑顔で見据えた。
全日本の3週間前には、世界選手権の選考会となる全日本選抜体重別選手権(同5、6日、福岡国際センター)へ3年ぶりに出場する。パリ五輪後は長期休養する選択もあったが、年始から本格的な練習を再開。視線は28年ロサンゼルス五輪に向いており「3年かけて準備しないと勝てない。今から大会に出て体の変化を知りたい。今しか柔道はできない」。男子81キロ級で五輪2連覇中の永瀬貴規も、選抜体重別への出場を明言した。【藤塚大輔】
◆全日本選手権 1930年(昭5)に全日本選士権として創設。一時中断したが、48年に現大会名で復活。体重無差別級で行われる。90年に71キロ級の古賀稔彦が準優勝。73キロ級の大野将平は3度出場して、14年の3回戦進出が最高成績。
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