前川さん「私は無実」=福井中3殺害、再審初公判―7月18日判決・名古屋高裁支部

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2025年03月06日 19:02  時事通信社

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福井女子中学生殺害事件の再審初公判を終え、記者会見する前川彰司さん=6日午後、金沢市
 1986年に福井市で中学3年の女子生徒=当時(15)=が殺害された事件で、殺人罪が確定し服役した前川彰司さん(59)の裁判をやり直す再審初公判が6日、名古屋高裁金沢支部(増田啓祐裁判長)であり、前川さんは「私は無実です。犯人ではありません」と改めて無罪を訴えた。公判は即日結審し、判決期日は7月18日に指定された。

 再審は無罪を言い渡すべき新たな証拠が発見された際に開かれるため、無罪となる公算が大きい。

 検察側は「懲役7年とした確定判決は妥当で、再審公判の証拠を踏まえても変わりはない」と有罪主張を維持。血の付いた前川さんを見たとする主要関係者6人の供述は核心部分でおおむね一貫しており、高い信用性を持つとした。

 弁護側は、前川さんの関与を示唆した主要関係者の一人は、自身の減刑といった不純な動機でうその供述をしたと指摘。「供述の変遷が激しく、全く信用できない」とした。知人らの供述変遷の時期が連動していることにも触れ、「虚偽の供述にしがみついた警察官らが不当な誘導を行い、前川さんを無実の罪に陥れた」と批判した。

 前川さんは最終意見陳述で「事件はそもそも起訴すべきではなく、検察は最初から判断を誤っていた」と主張。「(事件発生以来)39年にわたる長い年月を犠牲にした」と述べ、「福井事件は冤罪(えんざい)です」と訴えた。

 前川さんは事件翌年の87年、「服に血が付いていた」などとする知人らの供述を基に逮捕された。指紋などの明白な物証はなく、知人供述の信用性が争点だった。昨年10月の再審開始決定は、供述は捜査機関の誘導で作り出された疑いがあるとして、その信用性を否定した。 

福井女子中学生殺害事件の再審初公判で、名古屋高裁金沢支部に入る前川彰司さん(前列中央)=6日午後、金沢市
福井女子中学生殺害事件の再審初公判で、名古屋高裁金沢支部に入る前川彰司さん(前列中央)=6日午後、金沢市

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