検察側新証拠なく、即日結審 7月18日判決 福井中3殺害再審公判

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2025年03月06日 19:48  毎日新聞

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再審初公判の感想を述べる前川彰司さん(左)=金沢市で2025年3月6日午後4時41分、阿部弘賢撮影

 福井市で39年前、中学3年の女子生徒(当時15歳)が殺害された事件で、殺人罪で服役した前川彰司さん(59)の裁判をやり直す再審の初公判が6日、名古屋高裁金沢支部(増田啓祐裁判長)であった。検察側は「被告が犯人であることは明らかだ」と主張し、前川さんの有罪を求めた。前川さんは「犯人ではありません」と述べ、改めて無罪を訴えて結審した。判決は7月18日。


 一方で、検察側は有罪を主張するための新たな証拠を提出しなかった。再審公判は再審開始決定(昨年10月)を導いた新証拠を含めて審理されており、前川さんが無罪となる公算は大きい。


 前川さんは1審・福井地裁(1990年)で無罪となったが、検察側が控訴した2審・名古屋高裁金沢支部(95年)で懲役7年の逆転有罪となり、最高裁で確定した。2回目の請求で再審が決まり、有罪とした2審がやり直された。


 確定判決は「前川さんに血が付いているのを見た」とする知人ら6人の証言を根拠に有罪としており、再審公判ではその信用性が争われている。


 この日の公判で、検察側は「確定審と同様の判決を求める」と主張。6人の証言について「偶然に合致するのはあり得ない」と述べ、「各証言が互いに支え合い、高い信用性がある」と指摘した。再審開始決定を批判したうえで、前川さんが事件に関わったと述べた。


 これに対し、弁護側は知人らの証言について「多数の重大な変遷があるなどして到底信用できない」と強調。「警察が不当な誘導をして関係者が事実に反する誤った供述をした」とも訴えた。前川さんの関与を示す証拠がないことから、検察側の控訴を棄却し、無罪とするよう求めた。


 再審開始決定は弁護側が提出した新証拠を踏まえ、知人らの証言の信用性を否定した。捜査機関による誘導の疑いがあるとも述べ、「前川さんは犯人と認められない」と結論付けた。【木島諒子、萱原健一】



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  • んでもmixiだと逮捕された時点でもう判決扱いだからねー。お上のお目々👁👁は捕る巣の👁?🤪△
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