
オリンピック™で3度金メダルを獲得し、“スノーボードの神”と言われるショーン・ホワイト(38、アメリカ)が創設した新リーグ・スノーリーグが、現地時間7日にアメリカ・アスペンで開幕する。
日本男子は、北京五輪の金メダリスト・平野歩夢(26、TOKIOインカラミ)を始め、W杯を転戦する戸塚優斗(23、ヨネックス)、重野秀一郎(19、日本体育大学)、山田琉聖(18、チームJWSC)、3シーズン連続でW杯の種目別王者となった平野流佳(22、INPEX)ら5名が出場。女子は北京五輪銅メダリスト・冨田せな(25、宇佐美SC)、小野光希(20、バートン)が参加する。今シーズンからW杯を転戦し、第2戦のアメリカ大会で優勝した15歳の清水さら(TOKIOインカラミ)は体調不良のため遠征に不参加で、欠場となった。
予選を明日に控える同6日は、大会前唯一の練習日。今大会はW杯時とルールが大きく異なる。予選は5人1組、4グループに分けられ、各組1人が決勝ラウンドに進出。各組2&3位(計8人)はさらに予選を行い、上位4人が決勝ラウンドに進出する。決勝ラウンド(計8人)からはスノーボードでは珍しい1対1のノックアウトシステム。準々決勝、準決勝、決勝はそれぞれ最大3本滑るが、必ず両サイドの壁からドロップインしなければならないという特有のルールがあるため、滑りの総合力が問われる。
公開練習は4時間あったが、左右の壁でドロップインし、ルーティーンを完成させないといけない選手たちは、頭を悩ませていた。平野歩は「パイプの大きさは問題ないが、雪質がやわらかく、踏み込めない」と四苦八苦。それでも、練習が終わるギリギリにはダブルコーク1440(縦2回転、横4回転)を左右の壁で試すなど、時間のない中で、最低限の練習をこなした。今大会はミラノ・コルティナ五輪代表選考レースではないが、「初代王者って響きは燃える。圧倒的な力を見せて勝ちたい」と意気込みを語った。
この大会を創ったショーン・ホワイトは、平野にとって幼いころに「五輪」という夢を与えてくれた存在。そこから日本のトップへと上り詰め、平昌五輪ではショーンが金、平野が銀と、壮絶な戦いを演じてきたライバルでもある。ショーンが創った大会だけに、手を抜くつもりはまったくない。
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さらに今大会は、選手が付けるビブの番号は選手自身が選べる。大のマンチェスター・シティーファンの平野流は憧れのケビン・デブライネ(33、マンチェスター・シティ)が背負う「17番」、平野歩は「99番」を選んだ。「0か99をリクエストして結果99になった。意味としては0か100かみたいな感じで、そういう攻めをできれば」と“99”を選んだ意味を明かした。