
京都市下京区の永松消防分団で、2代目の消防団犬「ルナ」と「アンコ」が活躍している。月2回の夜間巡回のほか、防火イベントにも専用の制帽と「火の用心」のゼッケンを着けて登場。そのかわいらしさと人なつっこさは初代に負けず劣らずで、地域の人気者になっている。
永松分団では、元分団長の故村田卓三さんの愛犬「ココ」が、2022年に18歳で亡くなるまで初代消防団犬として活動していた。ココは「準分団員」の肩書をもらい、市の防火イベントや祇園祭の警備にも参加。メディアにも多く取り上げられる人気者だった。
ココが亡くなってから消防団犬は不在となっていたが、昨年夏ごろから、村田家のもう1匹の愛犬ルナ(9)と、近所の“犬友”アンコ(7)が活動に参加するように。昨年12月には、下京消防署による「年末防火運動」イベントに初登場。卓三さんが生前作った制帽をかぶり、街頭啓発デビューを果たした。
現在の主な仕事は毎月5、20日の「無火災推進日」の夜間巡回だ。団員と市中心部の繁華街を小一時間、パトロールする。夜の散歩が大好きなアンコは皆勤賞。夜に弱いルナは欠勤もしばしばだったが、最近は道中の料理店が用意してくれるリンゴを楽しみに、眠い目をこすって頑張っているという。
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副分団長の濱田知美さん(47)は「外国人観光客も多いエリアだが、みなさん『かわいい』と声をかけてくれる。何より団員のテンションが上がります」と2匹の活躍に感謝する。署長はじめ下京消防署内にもファンは多く、今後は広報担当としても活動の幅が広がりそうだ。
2代目コンビの活動には、初代ココのぬいぐるみがいつも付き添っている。「犬がいることで親しみやすく、いろんな人が目をかけてくれる」とルナの飼い主村田きよみさん(65)。アンコの飼い主加納洋子さん(58)は「ペット避難の方法や準備を2匹と発信していきたい」と意気込んでいる。
(まいどなニュース/京都新聞)
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