



離婚することを叱られる……。そう思って身構えましたが、父からの言葉は意外なものでした。けれど父の機嫌を伺いながらの生活なんて、果たしてできるでしょうか。ヒロトもまだ小さいし、そのうち迷惑だなんて怒りだすかもしれません。



私とヒロトが実家で一緒に住みはじめると、思ってもみなかった父の姿に驚きました。父は仕事から帰ると真っ先にヒロトのことを構い、休日は散歩に連れていったりオムツをかえたりもしてくれるのです。孫が可愛くて仕方がないようです。


ヒロトを連れ、実家に戻ってきた私。24時間、父の機嫌を伺いながら育児できるだろうかと不安もありました。しかし家賃がかからないうえ母にも手助けするからと言われて、少しの間だけ我慢しようと思ったのです。最初はヒロトがいたずらをしたら? 夜泣きがうるさかったら? ヒロトが父に叱られたら……。そんな心配が尽きませんでした。
けれど実際は、私が心配していたようなことは起こらなかったのです。記憶のなかの父と今の父はまるで別人のよう。私は「お父さんってこんな人だったっけ……?」と拍子抜けしていたのでした。
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原案・ママスタ 脚本・物江窓香 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子