大船渡の山林火災鎮圧、安堵と不安の避難住民 地元小学校は授業再開

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2025年03月10日 11:24  毎日新聞

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毎日新聞

大船渡市立赤崎小での授業再開に向け元気に登校する綾里小の子どもら=岩手県大船渡市赤崎町で2025年3月10日午前8時53分、渡部直樹撮影

 岩手県大船渡市で起きた山林火災で、市は9日、延焼の危険性がなくなる鎮圧状態になったと明らかにした。火災発生から12日目にして、火がほぼ消し止められた。市は避難指示についても10日午前10時に全面解除した。避難生活を続けていた住民からは安堵(あんど)とともに今後の生活再建などを心配する声が聞かれた。


 避難指示解除を受けて自宅に戻ろうとしていた三陸町綾里の管野ヒロ子さん(81)は「うれしさと心配でいっぱい。うちがどうなっているか……。家が被害を受けたという情報はないけど、近くは被害にあったと聞く」と不安そうに話した。


 自宅に戻るため軽トラックに荷物を載せていた50代男性は「やっと解除になって良かった。消防のおかげで、感謝しかない。(避難生活は)我慢するしかなかった。自宅は(焼けずに)あるみたいだが、電気は止まっているそうだ。冷蔵庫の掃除をしなければいけない」と言った。


 60代の女性は「今回の避難は東日本大震災の時よりも長く感じ、地獄のような日々だった。これからは家が焼けてしまった人たちの生活再建が一番大切で、こうした人たちがこの地域から離れてしまわないか心配だ」と話した。


 山林火災の影響で2月末から臨時休校していた赤崎小と綾里小が10日、赤崎小で合同で授業を再開した。被害の大きかった三陸町綾里の状況はまだ詳しく分かっておらず、避難指示が先に解除された赤崎小の校舎を一緒に使う形となった。


 両校の児童は休校時、別の学校で学習支援を受けるなどしていた。10日午前、両校の児童たちは体育館で顔を合わせた後、ゲームをして交流し、歓声を上げていた。【工藤哲、釣田祐喜】



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