経済財政諮問会議で発言する石破茂首相(手前から2人目)=10日午後、首相官邸 政府は10日、経済財政諮問会議を首相官邸で開催した。コメや野菜などの価格高騰が続く中、議長の石破茂首相は「物価上昇率が高まり長期金利も徐々に上昇している」と指摘。消費下押しリスクに警戒感を示した上で、政府備蓄米の活用といった物価抑制策などを「最大限生かすことで国民生活、事業活動を守り抜く」と強調した。
1月の全国消費者物価指数は生鮮食品を含む総合で前年同月比4.0%上昇となった。会議では民間議員が、物価高で個人消費が下押しされ景気の回復基調が後戻りすることに懸念を表明。これまでの物価高対策を検証するよう政府に提言した。また、長期金利が高水準となる中でも財政の信認を維持するため、「早期のプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化実現を含む財政健全化に向けた道筋を提示すべきだ」と指摘した。

経済財政諮問会議に臨む石破茂首相(左から2人目)ら=10日午後、首相官邸