大分市のごみ収集運搬業務委託の指名競争入札を巡り、予定価格を業者側に漏らすなどしたとして、大分地検は10日、市前環境部長ら2人を官製談合防止法違反(入札妨害)などの罪で起訴した。同時に逮捕された市職員2人については、大分区検が同法違反などの罪で大分簡裁に略式起訴。検察は被告らの認否を明らかにしていない。市は職員らの起訴について「事実を確認中」として同日に処分などはしなかった。
起訴されたのは、市前環境部長の池永浩二(61)と、落札業者の元幹部、早川幸治郎(68)の両被告。
起訴状などによると、両被告は大分市が2022年7月に執行した指名競争入札を巡り、同6月10〜22日ごろ、共謀の上、秘密事項である設計金額を漏らし、同30日ごろには秘密事項である予定価格など記載の書面を示すなどし、これに近い価格で早川被告が関係する企業に落札させたなどとしている。
また、事件当時環境部に在籍し、両被告と同時に逮捕された塩地広行(62)と三原徹(57)の両容疑者を同法違反などの罪で略式起訴。簡裁は10日付で2人に罰金80万円の略式命令を出した。
このほか、7日に同法違反(入札妨害ほう助)などの疑いで書類送検された59歳と55歳の市職員男性2人を同法違反などの罪で簡裁に略式起訴し、簡裁は同50万円の略式命令を出した。
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大分市長「信頼回復に努める」
大分市のごみ収集運搬業務委託の指名競争入札を巡る官製談合防止法違反(入札妨害)などの事件を受け、足立信也市長は10日、同日開会した市議会本会議で「多大なるご迷惑とご心配をお掛けしたことを深くおわび申し上げます。二度とこうした事態が生じないような体制を築き上げ、市民の皆様の信頼回復に努めます」などと陳謝した。
議会には、過去最大となる総額2266億5000万円の2025年度一般会計当初予算案を含む65議案を上程。足立市長は提案理由の説明に先立ち、謝罪の言葉を述べ、事実関係を調査する第三者委員会の設置などについて説明した。
市議会の日程は、14、17日が代表質問、一般質問は19、21日で、27日閉会予定。
また、2年の慣例で交代する正副議長の選挙もあり、議長に田島寛信氏(自民党)、副議長に国宗浩氏(公明党)がそれぞれ選ばれた。【山口泰輝、神山恵】
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