シャープが静かで排水タンクの取り出しがラクな衣類乾燥除湿機を発売! プラズマクラスターで部屋も衣類もキレイで清潔

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2025年03月13日 19:01  BCN+R

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プラズマクラスター衣類乾燥除湿機CV-T190
シャープは使用中の運転音や排水タンクの使い勝手を改善したプラズマクラスター衣類乾燥除湿機CV-T190を3月13日に発売した。価格はオープンで8万円前後だ。

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●衣類乾燥除湿機の不満点は運転音と排水タンク

 除湿機は圧縮機で湿った空気から水分を抽出するコンプレッサー方式と乾燥剤のゼオライトを用いるデシカント方式、両者を組み合わせたハイブリッド方式の三つのタイプがある。コンプレッサー方式はヒーターを使用しないため、その他の方式に比べて電気代が安いのが特徴だ。

 シャープが実施したWebアンケートによると、衣類乾燥除湿機を使用する用途の1位は衣類乾燥で、2位が部屋の除湿。複数回答でそれぞれ回答者の7割以上が両用途を重視している。1年を通しての使用は衣類乾燥の約4割に対して、部屋の除湿では約2割。部屋の除湿で使用する時期については、約4割が梅雨時と回答している。

 昨今は洗濯物を部屋干しする層も増えていることから、衣類除湿乾燥機は梅雨時だけでなく、回答のとおり通年での衣類乾燥に用いられているようだ。

 しかし、同じWebアンケートでユーザーの2割以上は、運転音と排水タンクの使い勝手に不満を持っていることが分かった。運転音とは空気を吸い込むファン自体の回転音と風が通る風切り音、コンプレッサーの作動音などが組み合わさったものだが、除湿能力を上げるとファンの回転数が多くなり、運転音はさらに大きくなる。

 また、従来のモデルは本体底面部にある排水タンクの取っ手をつかんで引き出す。つまり、膝を曲げてしゃがむ姿勢でタンクを取り出すわけだ。排水の際はタンク上部のフタを開けて排水する。片手でタンクを支え、もう片方での手でフタを開けるので、両手での作業が必要だった。

 シャープのコンプレッサー方式の新製品CV-T190の特徴は、ユーザーの不満点であるこの二つの課題を改善した点だ。その改良ポイントを以下で紹介しよう。

●風路の構造を見直して低騒音と除湿能力を両立

 除湿性能を維持しながら、いかに運転音を抑えるか。シャープは、その解をCV-T190で風路構造の見直しと防音パネルの採用として実現した。

 風路構造の見直しでは、ファンおよびファンの周辺構造の形状を変更。本体に吸い込む風の入り口を従来機よりも絞り、風の出口を逆に広げている。これによって内部の空気抵抗が軽減され、ファンの回転数を抑えると同時に風量も確保した。その結果、風を原因とする運転音は、図書館の館内よりも静かな45dB未満に抑えられている。

 事前に開催された発表会では、従来機とCV-T190の運転音を比較するデモが行われた。同一サイズのブース内にそれぞれ濡れたワイシャツを干し、真下から送風してその運転音を比べるというものだ。運転をスタートすると、すぐに従来機の運転音の方が大きいことが分かった。

 モニターに表示された音の大きさは従来機が約58dBに対して、CV-T190は約48dB。45dB未満とはならなかったが、これは多数のメディアの記者も含めた大勢が同じ空間にいたことが原因。多人数が集まることで発生する音を拾ってしまったためである。

 ただし、運転音は従来機より約10dB小さく、高低差のない低音が一定して聞こえた。その運転音はひとことで言うと気にならない音で、日中はもとより夜中であっても周囲を気にせず使用できるだろう。

 また、CV-T190は本体前面の左右両サイドから空気を吸い込み、前面に配置されたプレフィルターは防音パネルで覆われる構造になっている。この構造によって本体の開口部は少なくなり、防音パネルが外に漏れ出すコンプレッサーの動作音を遮断し、静音性が向上したのだ。

 さらにプレフィルターが隠れることにより、本体の四方はフラットでスッキリとしたデザインになっている。

 風路の見直しと防音パネルの採用で低騒音化は実現した。では、肝心の除湿能力はどうか。定格除湿能力は18.5L/日。広いリビングでもパワフルに除湿し、部屋干しでは約2kgの洗濯物が最短74分で乾かせるという。つまり、CV-T190は低騒音と高い衣類乾燥性能が両立しているのだ。

 この乾燥能力についても従来機との比較実演が行われた。同じタイミングで衣類乾燥運転をスタート。サーモグラフィーで乾き具合を検証したところ、従来機よりも乾いている部分が多く、低騒音と乾燥能力が両立していることが実演で確認できた。

●感動タンクで排水時の負担が大きく軽減

 衣類乾燥除湿機は湿った空気から水分を取り除き、排水タンクに水として溜める。本体にホースをつないで連続排水をしない場合は、溜まった水を捨てる作業が必須だ。

 CV-T190は排水タンクの上部に取っ手とハンドルを一体化したプルアップハンドルを採用。従来は片手で排水タンクを引き出した後に、もう片方の手で持ち運び用の取っ手をつかんで運ぶダブルアクションが必要だった。しかし、プルアップハンドルは引き出しと取っ手が兼用で持ち運びはシングルアクションで済む。

 排水タンク上部のフタは傾けると水圧によって開く構造になっているので、排水の際に手でフタを上げておかなくてもよい。同社では、この排水タンクを「感動タンク」と命名している。これは同製品を試したモニターが、その使いやすさに感動したことが由来という。

 付け加えると、排水タンクの奥にあるジョイント部に内径15mmの市販ホースを接続すれば、排水タンクに溜まった水の容量を気にせず連続排水が可能だ。

●デュアルルーバー&プラズマクラスターで部屋干しは速くて清潔

 衣類乾燥では洗濯した衣類に風を当て、衣類を動かして乾燥させる。干してある衣類に風が当たる範囲が広ければ、それだけ乾く時間は短くなる。CV-T190は新開発した2枚のデュアルルーバーで、上下左右に風をコントロールして時短乾燥を実現している。

 本体から左右の送風範囲は約170cmで、上下のスイングによって上下送風範囲は約200cm。大量の部屋干し衣類や本体の真上に干した衣類もしっかりと乾燥させる。

 防音パネルで隠れた箇所にセンサーが搭載されており、衣類の乾き具合を予測して乾いたと判断すると自動で運転を停止する機能が搭載されている。このセンサーは40〜70%まで5%刻みの湿度設定や除湿と送風を切り替えて運転する除湿のエコ自動運転にも用いられている。

 部屋干しでは生乾き臭が気になるところだが、CV-T190はプラズマクラスター7000を搭載。生乾き臭のみならず、衣類に付着した汗やタバコ臭を気にならないレベルまで消臭し、付着したカビ菌の増殖も抑制する。

 また、本体がある程度大きくなると、ほかの場所への移動では体に相応の負荷がかかる。CV-T190は自在キャスターを採用しており、前後左右360度動かせるので移動がラクというのも見逃せないポイントだ。

 なお、CV-T190のほかにハイブリッド方式のCV-TH150、コンプレッサー方式のCV-T71とCM-T100、デシカント方式のCV-T60も同時発売。除湿したい場所やスペース、用途に合わせた選択が可能だ。

 毎年、今の時期は花粉や黄砂が飛散し、洗濯物を部屋干しする家庭が多いのではないだろうか。これらの環境要因以外でも共働き世帯が増加しており、今後、部屋干しニーズはさらに高まることが予想される。

 CV-T190は衣類除湿乾燥機におけるユーザーの不満解消を目指したモデルで、機能面のみならず操作性やデザイン性なども従来機よりアップグレードしている。現在使用しているモデルに何らかの不満を感じている人はもちろん、初めて衣類除湿乾燥機を購入するという向きにもおすすめできる製品といえるだろう。(BCN総研・風間理男)

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  • だいぶ聞き慣れてはきたが、昭和の時代だったら『リングにかけろ』の必殺技かと勘違いしそうだな、プラズマクラスター
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