MWC Barcelona 2025では、最新のスマートフォンや携帯電話に関連する技術や製品が並ぶ。そんな中で、異色ともいえる雰囲気を放った商品を発見した。
●新しいのに懐かしい 異色の雰囲気を放ったレトロなイエデンワとは
今回は中国KAER Groupが展示していた「Retro Phone」を紹介する。名前の通りレトロな外観の固定型の電話機なのだが、その見た目はレトロを通り越してもはやアンティークの領域にいる。
デザインは多種多様で、高級感のあるアンティークな電話機から、どこか懐かしい黒電話のようなたたずまいのものまで、幅広く取りそろえる。実はこのメーカー、MWC Barcelona 2024でも本機種を展示していたというが、そのときはそこまでの反響はなかったという。
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Retro Phoneには外見を含めた幾つかバリエーションがあり、一部仕様のカスタマイズもできるという。その中にはバッテリー動作に加えSIMカードが利用できるものや、Bluetoothを用いてスマートフォンと接続できるものもある。
バッテリーや4G通話機能は電話線を引けない環境で使用する際に適している。手持ちの携帯電話とBluetooth接続することで、レトロな本体で通話を楽しめる。メーカーイチオシの仕様だという。
Retoro Phoneはオプションとはいえ、バッテリー動作かつセルラー通信のできる電話機という要件を満たした以上、本機種は広義の意味で携帯電話にカテゴライズできる。日本ではかつてウィルコムから販売されていたPHS「イエデンワ」がマニアを中心に注目されたこともあり、これと似たような商品といえる。
●SNSに投稿したら話題に 日本からも「欲しい」という声も
実のところ、この機種を筆者がXに投稿したところ、記事執筆時点で関連投稿を含め250万インプレッション、4.8万いいねと多くの反応をいただいた。筆者がMWC2025にて発信した投稿の中では最も多く拡散された投稿だった。
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反応の中には「執事が持ってるやつ」「家に欲しい」といった反応が多い中「これを持って街で電話したい」「コスプレ小道具に欲しい」といった声もあり、電話だけでなく小道具やパーティグッズとしての関心の高さを示している。確かにこの見た目で携帯電話と言われたら誰もが二度見するような外観だ。
基本的にはかつてのイエデンワと同じような方向の端末だけに、レトロな見た目のイエデンワとしてイメージができた方もいたことだろう。
そんなRetoro Phoneは外観、機能面のカスタマイズによって価格は異なるが、基本仕様であれば70ドルで購入できるという。実際に中国から個人輸入したという日本のユーザーもいるようなので、SNSでの関心度も含めて日本でも一定の需要があるものと思われる。有線接続で使用する場合は技適の心配もいらない。
最新の多機能な携帯電話とは異なり、固定電話のような見た目はレトロ、中身は時代相応の機能を備えたレトロフューチャーな電話機。会場では日本企業の参加者も興味を示す商品だっただけに、日本での発売も期待したい。
●著者プロフィール
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佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
・X:https://twitter.com/Hayaponlog
・Webサイト:https://www.hayaponlog.site/
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