帰国早々にメディア取材に応じた堂安律 FIFAワールドカップ26アジア最終予選(W杯3次予選)に臨む日本代表に選出されたMF/FW堂安律(フライブルク/ドイツ)が16日に帰国し、メディア取材に対応した。
8大会連続8度目のW杯出場を目指す日本代表は、最終予選でここまで5勝1分無敗の首位に立っており、残り4試合で1勝すれば本大会出場が決定する状況となっている。
ほぼ出場権を手中に収めたと言っても過言ではない状況だが、堂安は「ここまで一見、順調そうに見えますけど、1試合、1試合集中して戦ってきた結果が今だと思う」と気を引き締め、「あらためてもう1度僕たちは『W杯優勝を目指しているチーム』なんだと皆さんに見てもらいたい」と力強く宣言した。
欧州から代表活動のために帰国して早々にメディアの囲み取材に応じた堂安。異例の対応を取った理由も、チームと自身にプレッシャーをかける目的があったようだ。
「選手の気持ちがわかる分、頭の片隅で『あと1勝で決まるんだ』とか(緩みが)どうしても出てきてしまうし、それは仕方ないことだと思います。それを一気に遮断するためには、先頭に立ってメディアの前で『W杯優勝宣言』を掲げようと。自分自身を引き締めることにつながりますし、それを先頭に立って言っておきたかった。こう言っておいて、初戦でだらしない試合をしたら、皆さんは叩き放題だと思うので、そういうものを含めて自分たちがもう1回プレッシャーを感じられるようにしたかった。代表の選手たちはみんな賢いので、僕の意図もすぐにくみ取ってくれると思うし、彼らも同じような気持ちでいるので、心配はしていないですけど、もう1回先頭に立ってやっていきたいと思います」
ここまで最終予選では6試合のうち5試合で先発出場し、中心選手として日本代表を牽引している堂安。所属クラブのフライブルクでも、今季ブンデスリーガで全試合に出場(25試合先発/1試合途中出場)し、8ゴール6アシストを記録。すでに昨季の7ゴール4アシストを超え、ブンデスリーガにおけるキャリアハイを更新している。
今月20日のバーレーン代表戦、25日のサウジアラビア代表戦でも活躍が期待されるが、堂安は「チームと代表は本当に別物」とキッパリと言い切り、「プレーしていても(代表とクラブでは)違う感覚がありますし、対戦相手も国を背負っているということで、球際の強度がブンデスリーガより高い気がします。ポジティブすぎたり、いい感覚を持ちすぎていると足元をすくわれるときもあるので、明日、明後日の練習で(自分の調子を)しっかり見たい。“こう見えても”冷静に周りが見えるタイプなので(笑)しっかり準備をしていきたいです」と冷静に語った。
「まずは1試合だけを考えて、初戦を全力で、全部の準備を使い切って1戦目に向かいたい。そうしないと、アジアのレベルも上がってきているので勝てない。それは自分自身がアジアカップで感じたことでもあるので、(突破が決まったあとも)しっかりと課題を次に繋げられるような準備をしたい」
大きな野望『W杯優勝』へ挑む日本代表。まずは過去最速のW杯出場を目指し、3月20日(木)19時35分よりバーレーン代表(埼玉スタジアム2002)と対戦する。