
「他の選手がどうこうというよりも、僕自身がやってしまった行動を球団の方と話し合って、そういう結果になったというところ」
3月21日、オンラインカジノを利用したコンプライアンス違反の疑いがあるとして、オリックスバファローズから活動自粛の“仮処分”を受けていた山岡泰輔投手(29)が謝罪した。13日から個人練習を再開している同投手は、以後は2軍に合流する。
ひとり“矢面に立たされていた”山岡投手の対応に、野球ファンからは《謝罪の姿勢は立派》《誠実さが感じられる》といった評価の声がSNS上で聞こえる一方、NPB(日本野球機構)の対応には疑問も投げかけられている。
2025年2月に「山岡投手がオンラインカジノを使用している」との情報が寄せられ、NPBが調査を促した結果、山岡本人が認めたことから“自主公表”に踏み切ったオリックス。
するとNPBは12球団に対し、過去を含めたオンラインカジノ利用を自己申告するよう要請。すると7球団で計14人の選手が、法に触れる可能性があることが明らかになるも、NPBの中村勝彦事務局長は、
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山岡の公表と処分と「反省して」
「練習ができなくなったり、環境まで奪ってしまうのは本意ではない。自主的に申し出たこともあり、短い選手生命なので、選手に寄り添ってあげたい」
違法行為をした選手を公表するわけでもなく、“処分”を決めるわけでもない対応。さらに山岡投手の名前を早々に明かしたオリックス球団に、
「(山岡投手は)非常にかわいそうだと思うし、球団もそこ(公表したこと)は反省して、ケアしてくれると思う」
まるで“公表”したことを“悪”とするような、逆に処分を下したことを「反省しろ」と言わんばかり。このNPBの“不公平”にも思える裁定にも、山岡投手は冒頭のように“結果”を受け入れた上での発言が称賛されたわけだ。
「自己申告者こそ14人ですが」と訝しむのは、プロ野球事情に詳しいスポーツライター。
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各球団に処分を“丸投げ”したNPB
「実際には名乗り出なかっただけで、それ以上の選手、もしかしたらコーチ陣にもカジノ利用者がいるかもしれない。山岡投手からの芋づる方式を恐れたNPBは先手を打って一斉調査に踏み切り、“プロ野球はすでに解決済み”と開幕への混乱を避けたかった狙いもあるのかなと。
そしてオリックスに促した“反省”ですが、1球団が処分を下せば“他球団も同様の措置を取らざるを得なくなる”ことを危惧してのことでしょう。実際、NPBは“金額に大小の差がある”として、選手の処分決定は各球団に一任しています」
このNPBの“丸投げ”対応はさらなる混乱を招くとも。
「これで各球団が今後、仮に該当する選手に処分を下すことになれば、自ずとオンラインカジノに関わったことが“公表”されてしまう。かといって“無処分”のままなら、それこそオリックスファンが“不公平だ”と黙っていない。各球団としても“公表したいのか、それとも隠蔽したいのか”、NPBが下した判断に悩まされるのでは?」(同・スポーツライター)
3月28日の開幕まで1週間を切ったプロ野球。はたして各球団は選手の処分に動くのだろうか。
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