Xiaomiがハイエンド「POCO F7 Ultra/F7 Pro」発売 最上位モデルが9万9900円から、コスパを徹底追求

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2025年03月27日 18:21  ITmedia Mobile

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「POCO F7 Ultra」のブラックとイエロー、「POCO F7 Pro」のブルー、ブラック、シルバー

 Xiaomi Japanは3月27日、POCOブランドのスマートフォン「POCO F7 Ultra」「POCO F7 Pro」の2モデルを発表。同日18時から順次発売する。メインメモリ/ストレージ構成ごとの市場想定価格は、F7 Ultraの12GB/256GBが9万9980円(税込み、以下同)、同モデル16GB/512GBが10万9800円、F7 Proの12GB/256GBが6万9980円、同モデル12GB/512GBが7万9980円となっている。


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 販路は、Xiaomi公式サイト、Xiaomi Store、Amazon、楽天市場、ヤマダ電機、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、IIJmio、イオンモバイル。


●パフォーマンスを重視しながら予算を10万円に抑えたい人がターゲット


 POCOは、中国Xiaomiから誕生したサブブランド。ガジェット愛好家をターゲットにしており、必要十分なスペックを備えつつ、コストパフォーマンスの高い製品を展開している。シリーズは3つに分かれており、フラグシップかつハイエンドのFシリーズ、ミッドレンジのXシリーズ、ベーシックかつエントリーのMシリーズをグローバル市場に向けて展開している。


 2022年6月には、日本で「POCO F4 GT」を発売。LとRの物理ボタンを備え、ゲーミング機能に特化したモデルとして打ち出した。約2年のブランクをへて2024年6月には「POCO F6 Pro」を発売。POCOの中ではハイエンドモデルではあるが、ゲーム用途の物理ボタンを搭載せず、ゲーミングに寄りすぎないデザインだった。


 そして、2025年2月にはXシリーズの最新モデルである「POCO X7 Pro」を発売したばかりで、日本でPOCOを本格展開すると宣言した。そして、今回のF7の2モデルはPOCOの中でも、「最高峰のハイエンドモデル」と位置付けており、F6 Proの「正当な後継」モデルでもある。ターゲットについて、Xiaomi Japanでマーケティングマネージャーを務める片山将氏は、「ゲームや動画を最大限楽しめる最高の性能を求めつつも、予算を10万円に抑えたい人」と説明している。


 ユーザーの意見が取り入れられた要素として、片山氏はアウトカメラを一例に挙げる。POCO F6 Proでは超広角カメラだけでなく200万画素のマクロカメラを搭載していたが、「マクロカメラでの撮影シーンは限られる」ことから、それを省くことで「コストダウンができた」としている。ただ、POCO F6 Proのユーザーからは「予想以上によく撮影できる」との評価を得たことから、「あるべきもの(機能やスペック)は残した」という。


 アウトカメラは、F7 Ultraが約5000万画素のメインカメラ、光学2.5倍ズーム対応の約5000万画素の望遠カメラ、約3200万画素の超広角カメラで構成され、15〜120mmと接写から望遠までを1台でこなせるという。F7 Proは約5000万画素と約800万画素の超広角カメラで構成される。インカメラはF7 Ultraが約3200万画素、F7 Proが約2000万画素となっている。


●冷却性能を向上、F7 Ultraはシリーズ初のグラフィック専用エンジンを搭載


 冷気や液体で熱を循環させることで、1カ所に熱がこもらないようにした。特に、F7シリーズでは、熱を分散させるための経路を、プロセッサとカメラとで分けており、効率よく冷却できるようになった。ベイパーチャンバーのサイズは、「X7 Pro」では5000平方ミリメートルだったのに対し、F7シリーズは5400平方ミリメートルへと拡大。冷却性能の向上を図っている。


 プロセッサはF7 UltraがQualcomm Snapdragon 8 Elite、F7 ProがSnapdragon 8 Gen3を搭載する。先代の6シリーズに比べてCPU、GPU、AIの処理性能が大幅に向上している。


 さらに、F7 UltraのみがPOCOブランドとしては初めて、グラフィック専用のエンジン「VisionBoost D7」を搭載。片山氏は「全ての動画プラットフォームやゲームソフトに適用されるわけではない」としつつも、このエンジンにより「フレーム補間や解像度の強化」を期待できるという。


 CPUとGPUの効率を最大にしてパフォーマンスを高めたり、タッチコントロールのレスポンスを向上させたり、独自のアルゴリズムで画質を向上させたり、イヤフォンの使用時に足音や声などの効果音を聞き取りやすくしたりする「WildBoost Optimization 4.0」機能を搭載する。


●ディスプレイやバッテリーのスペック Geminiやかこって検索にも対応


 ディスプレイはどちらも6.67型の有機ELを搭載。解像度は1400×3200ピクセルで、リフレッシュレートは最大120Hzとなっている。設定では用途に応じて60Hzか120Hzを選択できるようになっている。どちらも超音波式画面内指紋認証と顔認証の両方に対応する。


 バッテリーの容量はF7 Ultraが5300mAh、F7 Proが6000mAh。Xiaomiの急速充電技術にも対応し、F7 Ultraは120W出力により34分で100%まで充電でき、F7 Proは90W出力により37分で100%まで充電できる。なお、急速充電を行うには、付属の充電器を利用する必要がある。どちらもバッテリーは「4年間使用しても80%を維持できる」(片山氏)ように設計されている。


 無線LAN規格はF7 UltraもF7 ProもIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax(Wi-Fi 7)をサポートしている。BluetoothはF7 Ultraが6.0、F7 Proが5.4に対応する。おサイフケータイは対応しないが、NFCは搭載する。SIMはnanoSIMを2枚搭載できる仕様だ。OSはAndroid 15をベースとしたXiaomi HyperOS 2をプリインストールしている。


 GoogleのAIアシスタント「Gemini」、画面内の気になるところを円を描くように囲えば検索できる「かこって検索」にも対応する。Xiaomi独自のAI機能としては、プロンプト(指示)の入力によるメールや記事など文書の作成、音声をテキストに変換できる音声認識、対面やオンラインでの音声を翻訳する通訳、端末内のデータの検索に対応する。


●円安時代でもコスパで勝負し、POCOブランド展開に自信


 先述の通り、どちらもおサイフケータイには対応しないが、グローバルと同時に発売する点では、最速輸入といえる。海外メーカーが日本向けモデルを展開する際、ローカライズの一環としてFeliCaを搭載することがある。しかし、そのためにはグローバル向けモデルをカスタマイズする必要があり、時間とコストがかかる。その結果、日本での発売はグローバル向けモデルの発表から遅れる傾向にある。


 その意味でPOCO F7 Ultra/F7 Proは、グローバルと同時に発売し、日本のユーザーにとって手に取りやすい価格で提供することを重視した2モデルといえる。ただ、日本市場で特に求められる機能を全く省いたわけではなく、「日本のユーザーにニーズのある防塵(じん)・防水性能を備えている」(片山氏)こともアピールポイントとなっているようだ。


 また、昨今は円安ドル高の影響を受け、端末の価格が高騰する傾向にあるが、特に「F7 Ultraは最上位の構成でも11万円を切る価格」を実現している。片山氏は「十分な性能を持ちながらも、12GBと256GB構成なら10万円を出してもお釣りが来る」とし、「待ち望んでいる人たちからすれば、かなりインパクトのあるのではないか」と、ブランド展開に自信を見せた。


●発売記念キャンペーンを実施


 4月15日までにPOCO F7 Ultra/Proを購入すると、モバイルバッテリー「Xiaomi 165W Power Bank 10000mAh(Integrated Cable)」を無料でプレゼントするキャンペーンを実施する。対象となるのは全販売チャネル。また、3月27日の18〜21時に限り、Xiaomi公式オンラインストアでF7シリーズおよびPOCO F7 Ultra/Proを購入すると、2000円引きとなる。


 さらに、日本初のオフラインイベントも開催する。人気ゲーム「荒野行動」とのコラボレーションにより、POCO端末を使って実際にゲームをプレイできる。会場は「サナギ新宿」(東京都新宿区新宿3-35-6)。開催日時は4月4日が17〜20時、5日が11〜19時、6日が11〜18時となっている。



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