ミスタードーナツが55周年記念で提供しているテイクアウトボックスにSNS上で賛否が集まり、「昔のが良かった」「あのミスドのキャラの箱が好きやった」「ミスドってパッケージ命なとこだったのにな」と、かつてのデザインを懐かしがる声が上がっています。ミスドのボックスはどのような歴史をたどってきたのか――。ねとらぼ編集部では、過去の取材などをもとにそのデザインを振り返りました。
●今田美桜さんが「ミスド集合で」と呼びかけるデザイン
ミスドは3月26日から、数量限定で「55周年記念スペシャルテイクアウトボックス」を提供しています。赤色と白色を基調としており、ブランドアンバサダーの俳優・今田美桜さんが「ミスド集合で」と呼びかけるデザインです。
対象ショップはミスタードーナツ全店(一部ショップ除く)で、数量限定のためなくなり次第提供終了。ダースボックス(ドーナツ10〜12個用)とハーフボックス(ドーナツ5〜9個用)の2種類ありますが、デザインは共通となっています。
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SNS上では、同デザインに対して「絶対欲しい! 箱だけでもほしい」「最高すぎるーー! 明日行けないから明後日行こうかな」と肯定的な声が見られた一方で、「久しぶりにミスド買ったら鬼ダサパッケージになってた」「これは持ち歩きたくない」といった否定的な声も寄せられています。
中にはかつてのデザインを懐かしがる利用客も見られ、「昔のに戻せ…自社のキャラ使え」「昔、親がこの箱持って帰って来た時テンション上がりまくってたなぁ」「やはりミスドはペーター佐藤さんの絵がしっくりきます」「ペーター佐藤や原田治たちのイラストで比べられないくらいにかっこよかった」といった声が上がっていました。
●ボックスが登場したのは1981年ごろ
1971年の日本上陸当時、ミスドが提供していたパッケージはボックスではなく、持ち手になる部分に穴を空け、裏からボール紙で補強したものでした。ミスドの公式Facebookによると、当時パッケージもアメリカから輸入する予定でしたが、クルマ社会ではなかった日本では「箱より持ち手のついた袋が便利」と考え、このパッケージにいたったといいます。広報担当者は「当時はファッション業界の一部でしか採用されていない先端的なデザインだった」と自信を見せました。
1981年ごろにはボックスが登場。当時販売されていた飾りがキレイなファンシー商品は、丁寧に詰めても紙袋では型崩れするためボックスが開発されたといいます。形はケーキ店のボックスのようで中には1個1個収められる仕切りがあり、箱を組み立てるときに自動的に仕切りも立ち上がる「画期的なもの」だったということです。
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1983年から2000年代初頭にかけては、一部店舗に導入された有料パッケージを前身とするオシャレなボックスが提供されました。広報担当者によると、ボックスはクラフトの素朴な風合いとデザインが画期的で、当時大きな注目を浴びたといいます。懐かしがる声が複数あった、人気イラストレーターのペーター佐藤さんや原田治さんの作品が使用されたボックスは、主にこの時代のものだと言えるでしょう。
●2000年代には「ポン・デ・ライオン」が登場
2000年代には、持ち運びやすさが向上したボックスが登場。ミスドの公式サイトにある「misdo図鑑」によると、ドーナツの型崩れを防ぐ他、持ち運びやすさを高めるために角をアールにしたり、再生紙を使ったりするなど進化を続けたということです。SNS上では、オリジナルキャラクター「ポン・デ・ライオン」や人気のドーナツの数々がデザインされたパッケージを懐かしがる声も見られました。
現在ミスドで通常時に提供されているのは、2017年に登場したドーナツのシルエットが描かれたボックス。約8年使用されている同デザインに愛着を持つ利用客も多いようで、X(Twitter)ユーザーが2024年10月に「ミスド8個も買ったのに箱に入れてもらえなくて悲しい。ミスドの箱でしか満たされないものがある」と投稿したところ、「宝石箱見せびらかして歩きたいよな」「あの箱を持ってランランランって浮かれて帰る夕方が大好き…」と共感の声が多数寄せられたほどです。
●ポケモンや菅田将暉さんを起用したボックス
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一方で、今回の「55周年記念スペシャルテイクアウトボックス」のように、たびたび特別なパッケージも登場。例えば、漫画『ピーナッツ』のスヌーピーの他、ポケットモンスター、リラックマなど、人気キャラクターたちとコラボしたボックスが挙げられます。
また、2020年にはミスタードーナツ50周年アンバサダーの俳優・菅田将暉さんを起用した「数量限定スペシャルテイクアウトボックス」が登場。その後も、菅田さんを起用したボックスがたびたび提供されていました。
●ミスドの袋詰め・箱詰めには目安がある
なお、ダスキンによると、袋詰めするか箱詰めするかは、店舗でトレーニングを受けたスタッフの判断で決めているとのこと。「小さい袋には1個〜4個、中くらいの袋には5〜8個、小さいボックスには5〜8個、大きなボックスには9〜14個」といった目安があるということです。また基本的には利用客の要望を受けて、袋詰め・箱詰めの対応はできるものの、期間限定デザインのボックスを提供している期間などには断る場合もあるとしています。
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