約7000万年前に海の食物連鎖の頂点に君臨したとされる肉食の爬虫類、モササウルス。巨大な口を持ち、獲物を丸呑みにしていたといいます。
造形作家の「いち。」さんは、そんなモササウルスに獲物ではなく割り箸をくわえさせ、カップ麺の「フタ押さえ」にしてしまいました。
いち。さんがXに投稿したのは、水中から豪快に飛び出すモササウルスを再現したフィギュア。立ち上がる水しぶき、左右に広がるヒレ、鋭い牙が並ぶ大きな口……その姿からは、海の覇者の風格がひしひしと伝わってきます。
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2015年公開の映画「ジュラシック・ワールド」にも登場したモササウルス。ショーの演出として水中から姿を現し、吊り下げられたホホジロザメを丸呑みにするシーンが描かれています。
そんな獰猛なイメージがあるモササウルスですが、いち。さんの画像で置かれているのは、なんとカップヌードルの上!そして口にくわえているのは獲物ではなく、割り箸!そう、これはただのフィギュアではなく、カップ麺の蓋押さえです。
お湯を注いだあとのカップ麺のフタを押さえる便利グッズは、さまざま生み出されていますが、このいち。さんの作品ほど大きなフタ押さえは、少なくとも筆者は見たことがありません。
なんせカップ麺よりフタ押さえの方が大きいのです。フタ押さえが本体で、カップ麺が付属品のような気がしてきます。フィギュア飾り用カップ麺、みたいな。
強そうな見た目と、ゆるい用途。正反対の要素が噛み合わさって生まれたユニークな蓋押さえについて、製作者であるいち。さんに詳しくお話をうかがってみました。
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−− 今回モササウルスのフタ押さえの製作を決めたきっかけについてお聞かせください
以前からカップ麺フタ押さえシリーズを製作していたのですが、今回は小学生の甥っ子にモササウルスのフィギュアを作って欲しいとお願いされまして、作っている途中に閃いて製作中のそれをカップ麺のフタ押さえに作り変えました。
−− こちらのフタ押さえはどのように作られているのでしょうか?
最近の私の活動がPC、タブレットを用いたデジタルモデリングが主流となっておりまして。今回の作品もパソコンの3Dモデリングソフトを使用してデータを作成、そのデータを3Dプリンターで出力し塗装して仕上げました。
−− かなり重厚な見た目ですが素材は何を使われているんでしょうか?
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今回使用した素材はトウモロコシなどの植物を原料とする生分解性バイオマスプラスチック で、その中でも特に耐熱性が高い物を選び使用しました。この見た目でも凄く軽くて丈夫なんです。
−− 軽いんですね!お1つ作るのに、だいたいどれくらいの時間がかかるものなのでしょう?
今回の作品はオリジナルなので着想から完成まで1週間くらいです。細かい調整等は有るのですがデータが完成すれば寝る前に3Dプリンターのスタートスイッチを入れて朝起きたら完成していると言った感じでした。
カップ麺のフタに置く事を考えた際に中から飛び出してくるイメージが湧きその再現が難しく、また1番こだわった点でもあります。
−− 水中から飛び出す姿が映画「ジュラシック・ワールド」を彷彿させますが、やはりそちらも参考にされたのでしょうか?
カップ麺から飛び出すイメージを思いついた時に真っ先に参考にしました、特に水しぶきの表現が難しかったので映画以外にもクジラが海から飛び出す動画や写真など色々参考にしました。
−− モササウルスのほか、現時点で「こいつフタ押さえに向いてそうだなあ」と思っている生物などはいらっしゃいますか?
特に映画を意識している訳ではないのですがメガロドンが飛び出す様も今回のイメージと似て迫力ある絵で作れるんじゃないかと思い実は既に準備中です。
−− メガロドン!絶滅してしまった大昔のサメですね……!確かに同じくらい迫力あるものが見れそうですね
<記事化協力>
「造形作家いち。」さん(@iiiiiiii1ichi)
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025032808.html
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