ホワイトハウスで発言するトランプ米大統領=3月31日、ワシントン(AFP時事) 【ワシントン時事】トランプ米政権は貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」の詳細を2日に発表する。全世界が対象となり、日本も含まれる見通し。3日には輸入車への25%関税の適用も始まる予定で、世界的に警戒感が広がる。一方、米国内でも高関税政策に伴う景気悪化に懸念が高まっている。
ベッセント米財務長官は3月31日の米メディアのインタビューで、相互関税の詳細を4月2日午後(日本時間3日未明)に発表すると明言した。これに先立ち、トランプ大統領は記者団に、相互関税の計画は「定まった」と強調。発表は「1日夜かもしれないし、2日かもしれない」と話しており、前倒しの可能性も残る。
相互関税では相手国の関税率だけでなく、規制などの非関税障壁も考慮される。詳細は依然として不明だが、米政府高官は「一つの国・地域に一つの関税率」を設定すると説明している。
米通商代表部(USTR)は31日、非関税障壁に関する年次報告を公表。日本はコメの輸入や流通制度が「高度に規制され、不透明」であり、米国の生産者の障害になっていると指摘した。日本郵政への優遇や自動車の安全基準、巨大ITへの規制もやり玉に挙げた。
中国については、産業政策を通じて「中国企業が国内市場を支配し、世界市場も支配しようとしている」と非難。カナダは乳製品の輸入規制や、米IT企業への課税などを問題視した。
トランプ氏は、高関税で巨額の貿易赤字を是正し、「米国の富を取り戻す」と説明するが、逆に米景気の悪化につながるとの懸念も強い。米金融大手ゴールドマン・サックスは物価上昇を招くと指摘し、今年の米経済成長率を押し下げると試算。1年以内に景気後退入りする確率を従来の20%から35%に引き上げた。
自動車産業が集積する中西部ミシガン州の経済団体は米閣僚に送付した書簡で、カナダからの自動車部品に関税が課されれば「自動車価格を押し上げ、消費者の需要を抑制する」と強調。「懸命に働く米労働者に打撃となる」と高関税政策の再考を求めた。