写真 東京ドームでドジャースVSジャイアンツ戦が行なわれ、大谷翔平のホームランに会場が沸いていたのと同じ頃、さいたまスーパーアリーナではそれに負けないくらい、いやもっと大きい歓声の渦が巻き起こっていました。
この日行なわれていたのは「トライストーン大運動会」。小栗旬が代表取締役社長をつとめる芸能事務所、トライストーン・エンタテイメントの所属タレントや俳優による豪華イベントです。
友人に「トライストーン大運動会に行きませんか?」と誘われ、最初はK-POPグループの運動会かと思ったのですが、調べたら小栗旬が社長で田中圭、綾野剛、坂口健太郎、清塚信也、赤楚衛二、間宮祥太朗などが所属する事務所のイベントだとわかり、これは行かなければと思い、プライベートで参加いたしました。
◆小栗旬社長の運動会がやりたいという一言で決まった
さいたまスーパーアリーナに到着すると、周辺には所属メンバーの名前の旗が並んでいて、推し旗と写真を撮る人たちで賑わっていました。客層は女性が9割くらいで、さいたまスーパーアリーナの周りの施設のトイレはどこも長蛇の列。
餅(もち)類が尿意を抑えるという有名な説の影響か、駅前のスイーツショップの団子(だんご)が売れまくっていました。公式グッズやフードにもかなりの行列ができています。
会場に入ると、所属俳優が前説トークをしている声が聞こえてきました。「トライストーン大運動会」は、小栗旬社長の運動会がやりたいという一言で決まり、準備に2年くらいかかって今回の開催となったようです。これだけの俳優やタレントや歌手が同じ日に全員予定を開けられるというのもミラクルです。
◆田中圭、綾野剛、坂口健太郎をオペラグラスで
観客は大運動会のフィールドを見下ろすように観賞。チームはGREEN、紫(清塚信也の提案でPURPLEがこの呼び名に改称)、BLACK、PINKの4つで、GREENのキャプテンは小栗旬、紫は清塚信也、BLACKは綾野剛、PINKは田中圭がつとめます。
最初に出場者全員がひとりずつ扉から入場するのですが、まだ知られていない新人から大御所まで、拍手の量で今の知名度や人気度が推し量れます。拍手と歓声がひときわ大きかったのは坂口健太郎、木戸大聖、赤楚衛二、間宮祥太朗、田中圭、綾野剛、小栗旬など……。MCの羽鳥アナの「今日は楽しいと思います」という言葉で大運動会が開幕。
最初の競技は玉入れでした。一見運動しなさそうな綾野剛が、片足ずつあげて足首を回すという独特なウォーミングアップをしている姿が見えます。こうやって、推しの一挙一動を見られるというのは、ドラマや映画で観ているのとは違ったダイレクトな感動がありました。
以降、オペラグラスで田中圭、綾野剛、坂口健太郎の姿を重点的に観賞。所属メンバーたちが競技しながらふざけ合う姿や、妨害しようとする姿、たたえ合って肩を抱く姿など、あちこちで萌えシーンが展開しています。
キャプテン同士のトークを聞けるのもこのイベントの大きな魅力。大運動会が始まったばかりですでに満足して「あと2、30分で終わってもいいかなと思ってます」という小栗旬の言葉に突っ込みを入れる田中圭。
そして「運動会はどうでもいいんです。目立てれば」と語るピアニストの清塚信也。終始彼のトークの才能が会場を盛り上げていました。
◆多岐川裕美や若村麻由美らレジェンド女性たちが羨ましい
次の大縄跳びは、素人目にもかなり体力を使いそうでした。
50回台と健闘するチームの中、大御所俳優の手塚とおるが、毎回4回目くらいでつっかえるという事態が発生。それに対し、田中圭が、疲れる大縄跳びの回数を低く抑えることで、チームメンバーの体力を温存する作戦では? と追求していました。田中圭の頭の良さと、失敗した大御所へのフォローの話術に感じ入りました。
大縄跳びの見どころは、なぜか真顔で腕を組んで飛び続ける綾野剛。カメラに抜かれると笑いやどよめきが起こっていましたが、本人は「集中してたらいつの間にか腕組んじゃってましたね」と語っていました。
要所要所で注目を集める綾野剛はさすが持っています。綱引きでは、一番後ろで雄叫びをあげる姿が目を引きました。
表面的なルックスだけではない、芸能人の持っているオーラや人を惹き付ける魅力が露になるイベントです。
女性の俳優やタレントの中でも、多岐川裕美や若村麻由美などレジェンドの方々がすごく楽しそうで生き生きしているのも印象的でした。事務所の社長もイケメンだし、素敵な後輩たちにリスペクトされて、これ以上居心地の良い環境はないと思われて、見ていて羨(うらや)ましくなりました。
◆田中圭の素晴らしいファンサービスと小栗旬の優しい笑顔
借り物競走は、芸能人が客席まで走ってきて、お題に合ったものを借りる、というファンにとっては嬉しい企画です。
あいにく上の方の席で誰もこなかったのですが、田中圭のマスコットや小栗旬の写真集など、推しグッズを持ってきてすかさず貸している人もいてさすがでした。
借りたものは大体あとでスタッフが返しにいく中、田中圭は自分で返しにいっていてファンサービスが素晴らしいです。合間の時間も広いグラウンドの端まで行ってファンに手を振っていて、愛され続ける理由がわかりました。
後半のオープニングでは所属の歌手がパフォーマンスを披露。リハーサルで足を負傷し、大運動会には出場できなくなってしまったmiwaが、小栗旬社長に車椅子を押されて登場しました。
その時の小栗旬の笑顔がとても優しくて、miwaが途中で立ち上がって歌う姿がクララが立ったときのような感動を呼び起こしました。生のドラマが展開していて、一瞬も見逃せないイベントです。
◆全力だけれど癒し系の坂口健太郎
「トライストーン四天王決勝戦」コーナーでは、走りや跳躍、投球などの記録を競います。
「この運動会は社長の足の速いところを見せつけたかっただけ」と言われたように、「最速王」で俊足を見せつけた小栗社長。しかし最後転倒していて心配です。
ジャンプを競う「跳躍王」では坂口健太郎が「天井が心配かな」「上の席の方、待っててください」と天然発言を連発していました。結局、ジャンプは垂直ではなく水平方向に飛ぶ競技でしたが……。常に全力だけれど癒し系の坂口健太郎。「別れた女がよりを戻したくなる男性NO.1」という噂も納得です。
それにしてもこのイベントは時間が予定よりかなり押していますが、誰も気にする人はいません。芸能人は撮影などで時間が押すのは当たり前で、ファンにとっても推しと長くいられるのは嬉しい、ということなのでしょう。
◆綾野剛、負傷した小栗旬に駆け寄り、ハグ
最後の全員リレーでは、ちょっと前にmiwaの車椅子を押していた小栗旬が、まさかの車椅子姿で登場。さきほどの競技で負傷してしまったようです。常に本気のトップ芸能人の志を見せつけられました。
「旬く〜ん!」と田中圭が叫び、「旬さんのぶんも走るよ!」と決意を新たにする綾野剛。「走りたかったな〜。すげー悲しい」と小栗旬が本音をもらします。
綾野剛は宣言通り、リレーのアンカーで最速で走り抜け、ゴールテープを切っていました。そのあと小栗旬のもとに駆け寄り、ハグ。
最終的に、全競技の総合点では小栗旬のGREENチームが優勝、という美しい結果になりました。持っている人たちが集まると、ミラクルが次々起こるようです。表彰式のあとは、グラウンドを回ってファンサービス。芸能人は体力勝負、ということも実感させられました。
本気になりすぎてケガなどのリスクも判明した大運動会。また次も開催されるのか、それとも幻の伝説的なイベントになるのでしょうか……。いずれにせよ、推しの競技姿は脳内で永遠にリピートされそうです。
<文・イラスト/辛酸なめ子>
【辛酸なめ子】
東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著書は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。