
【写真】黒スーツが超似合う! “執事”を演じる小野大輔&小林親弘、撮りおろしカット
■『黒執事』での共演は「感慨深いね」
アニメ『黒執事 ‐緑の魔女編‐』は、“女王の番犬”として裏社会の汚れ仕事を請け負っていたセバスチャンとシエルが女王の命により、ドイツで起こる不可解な死亡事件の調査へ赴くところから物語がスタート。足を踏み入れただけで呪い殺されるという”人狼(ヴェアヴォルフ)の森”について真相を探る二人にも、おぞましい呪いが降り注ぐ――。
――『寄宿学校編』に続き『緑の魔女編』もアニメ化されます。
小野:実は『黒執事』の中で一番好きなシリーズなんですよね。
小林:そうなんですか!
小野:『寄宿学校編』がすごくカラフルでポップで、『黒執事』の明るい部分を表現しているとすれば、『緑の魔女編』は『黒執事』が持つダークで重たい、シリアスな側面を押し出しているシリーズ。明るい話も大好きですが、『黒執事』においては特に暗い話が大好物なんです。『緑の魔女編』ではセバスチャンとシエルの印象的なシーンがあるのですが、それを演者として早く演じたくて、アニメ化すると知った時は、真っ先に「あのシーンを演じられるんだ!」とうれしくなりました。
小林:そんな思いで演じていらっしゃったんですね。
小野:僕にとってはご褒美でした。
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小林:小野さんと(シエル役の)坂本真綾さんは、僕がこの仕事を始めたばかりの頃に吹替の現場でご一緒したことがありまして、当時お二人は主人公とヒロイン役を演じていらっしゃいました。そんな僕にとって特別なお二人と共演できることに感動しましたし、本作の一話目の収録はとっても緊張しましたね。
小野:僕も真綾ちゃんも、自分たちが大切にしている『黒執事』で親弘くんと共演できたことが、本当に感慨深いねって話をしてたよ。
小林:うわー! すごくうれしいです。
――そんな特別なお二人のお芝居を実際に近くで見た印象はいかがでしたか?
小林:一話はドイツ語を喋ることにみんな四苦八苦していましたが、その中でもお二人はすごくいい意味で力を抜いて演じられていて。長年、セバスチャンとシエルを演じていることもあって、そのままキャラクターが喋っているように聞こえました。あの自然さは、すさまじかったですね。
■ドイツ語の収録を助けてくれた人物とは?
――先ほどドイツ語の話が出ましたが、実際の収録はいかがでしたか?
小野:セバスチャンはこれまでフランス語、ラテン語と、日本語以外の言語を喋る機会が多々ありました。加えて、彼はあくまで執事なので、すべて完璧にこなさないといけないという非常に高いハードルが設けられています。ただ音声化するのではなく、セバスチャンの音色で外国語の音を奏でるつもりで毎回臨んでいまして、いつも、とにかく必死です。
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小野:そのために、毎回プロフェッショナルな方が教えてくださったり、監修してくださったりするので、ありがたいです。今回は(ドイツ出身の)声優の駒田航くんがドイツ語を監修してくれました。同じ声優の仕事をする彼からもらったのは、ただ音声化するのではなくて、そこに感情や熱量を乗せるということ。それが逆に、ただ音をなぞるよりやりやすかったんですよ。ドイツ語は言語としては難しかったのですが、これまで喋った外国語の中で一番やりやすかったかもしれません。
――なんと!
小野:あるドイツ語を言った時、駒田くんが「小野さんの声、ドイツ語に向いています! 圧と品が両立しているので、それがドイツ人っぽい」と褒めてくれて。めちゃくちゃ調子に乗りました。「まあね」って(笑)。
小林:調子に乗っちゃった(笑)。
小野:でも、本当にうれしかったです。本場の人が教えてくれて、熱量を込めてやれば、伝わるものになるんだと、改めて発見しました。
小林:僕はドイツ語パートが一言、二言くらいだったのですが、駒田くんが横に立って、「今出している音よりも汚い、奥にこもる音だったら、よりドイツ語っぽく聞こえます」と丁寧に教えてくれたんです。もう駒田くんのおうむ返しで、ドイツ語パートはやらせていただきました(笑)。駒田先生、本当にありがとうございます! 感謝しかない。
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小林:あの時の収録はみんな「ヤー、ヤー」言っていましたよね(笑)。
小野:言ってた(笑)。駒田くんは一話で東フランケン語というドイツ語の方言を喋る役としても出演しています。彼の完璧なドイツ語の方言も楽しみにしていてください。
■ヴォルフラムの魅力
――ヴォルフラムはお二人から見てどんなキャラクターだと感じましたか?
小林:本作は、とある村が舞台なのですが、そこには緑の魔女と呼ばれているサリヴァンという小さな女の子がいます。彼女の執事をやっているのが、ヴォルフラムですね。ただ、執事なのに料理作りに慣れていないところが見受けられて…。
小野:要領がよくないんだよね。
小林:(笑)。本当に不器用だし、執事にしては言葉遣いが乱暴で品があまりよくないんですよね。
小野:ヴォルフラムは仕事に関することだけではなく、心情を表現することも不器用。彼は使命をもってサリヴァンの執事をやっていたり、ルールに縛られたりしていますが、それ以上の気持ちがありそうだなと最初から感じるんですよね。だから、乱暴な口調で接してきても、悪いやつじゃないんだろうなと思える。不器用で、胸の中にある温かさを隠しきれない人物だと思いました。
――演じる上ではどんな点を意識しましたか?
小林:原作を読んだままに演じつつ、先読みをしないようにしました。彼はあることについて罪悪感を持っているのですが、そこは大事にしつつも、その都度起きることにしっかり反応していくようにしたんです。そうすればきっとヴォルフラムらしさが出ると思いながら演じていました。
――現場ではどのようなディレクションがありましたか?
小林:表現の仕方に関してのディレクションは、ほとんどなかったですね。
小野:親弘くんは、そこに存在することでヴォルフラムになっていました。
小林:ありがとうございます!
小野:それはサリヴァンに関してもそうで、くぎみー(釘宮理恵)がやってくれたら、もうそれだけでサリヴァンの存在感がにじみ出るんですよね。仮に、くぎみーのあの楽器(声)でサリヴァンを誇張して表現したらトゥーマッチ(やりすぎ)だと思います。
――なるほど。
小野:サリヴァンは、知識だけが先行して、大人びたことを意図しない形で出してしまうのですが、それがズレていてギャップがかわいらしい。それをナチュラルにやってくれるからこそ魅力的なんです。
小林:本当にそうでした。
小野:くぎみーや親弘くんみたいに関係性が出来上がっている役者仲間が入ってきてくれて、安心感が増しました。二人は一緒に座っているだけで、サリヴァンとヴォルフラムに見えた。見事なキャスティングだと思いました。
小林:ありがとうございます。僕が演じるヴォルフラムと、釘宮さん演じるサリヴァンの関係については、最初から「主人と執事の関係だよね?」と引っ掛かる部分が多いと思います。その関係性や彼の存在自体が伏線にもなっているので、いろいろと考察しながら作品を楽しんでください。