「Copilot+ PC」のAI機能がCore Ultra 200VやRyzen AI 300にも解放/「PowerToys Run」を含んだ最新版v0.90.0登場

2

2025年04月06日 06:11  ITmedia PC USER

  • 限定公開( 2 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia PC USER

Microsoftが、Copilot+ PCの一部AI機能をAMD/Intelプロセッサ搭載モデルにも開放した

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、3月30日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!


【その他の画像】


●「Copilot+ PC」のAI機能がCore Ultra 200VやRyzen AI 300にも解放


 Microsoftは3月31日、これまでSnapdragon Xシリーズを搭載したデバイスしか利用できなかったCopilot+ PCの一部機能が、AMD Ryzen AI 300シリーズやIntel Core Ultra 200Vプロセッサを搭載したデバイスでも使えるようになったと発表した。


 Copilot+ PCの「Live Captions」や「Cocreator」などの一部機能は、これまでSnapdragon Xシリーズ搭載デバイスでしか利用できなかった。しかし、2025年3月の非セキュリティ更新プログラムから、AMDやIntelプロセッサ搭載のCopilot+ PCでも順次利用可能になるとしている。また、Snapdragon Xシリーズ向けを含む既存機能に関しても機能アップデートが行われている。


・Live Captions:オンライン会議やポッドキャスト、動画再生中などにオーディオおよび動画コンテンツをリアルタイムに英語に翻訳する機能。あらたに簡体字中国語にも対応する


・Voice Access:より柔軟な言語を使用してPCと対話可能に。Copilot+ PCのNPU機能を活用する最初の音声アクセス アップデートになる


・Cocreator in Paint:ペイントで利用できるCocreatorがAMD/IntelプロセッサのCopilot+ PCにも対応


・Restyle Image and Image Creator in Photo:フォトアプリの「Restyle Image」と「Image Creator」もAMD/IntelプロセッサのCopilot+ PCに対応


●「PowerToys Run」を含んだ最新版v0.90.0登場


 Microsoftは4月1日、パワーユーザー向けの公式ユーティリティーツール「PowerToys」の最新版バージョン0.90.0をリリースした。新機能として「コマンドパレット(CmdPal)」を追加している。


 コマンドパレットは、PowerToys Runの後継機能として開発されているランチャー機能(PowerToys Run v2)だ。基本的な使い方はPowerToys Runと変わらず、ショートカット(デフォルトではWin+Alt+Space)で起動して、インストールされているアプリやフォルダー、ファイルの検索、コマンドプロンプロの実行や簡単な計算、Webサイトのブックマークなどを行える。なお、当面はPowerToys Runと併用できるようだ。


●Rapidusが2nm世代となる半導体製造パイロットラインを4月に立ち上げ


 Rapidusは4月1日、2nm世代半導体製造パイロットラインの立ち上げを4月に開始すると発表した。


 これは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「日米連携に基づく2nm世代半導体の集積化技術と短TAT製造技術の研究開発」および「2nm世代半導体のチップレットパッケージ設計・製造技術開発」の2025年度の計画と予算が承認されたことを受けたもの。


 既に設置が完了している製造装置を活用し、4月からパイロットラインの立ち上げを開始する。今後、300mmウェーハへの2nm GAA(ゲートオールアラウンド)トランジスタ試作開発を進めると共に、先行顧客向けにPDK(Process Design Kit)をリリースし、顧客によるプロトタイピングが開始できる環境を整える。


 さらに、セイコーエプソン千歳事業所内の半導体後工程の研究開発拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」において、4月から製造装置導入を開始し、量産化技術確立のためのパイロットライン構築を行う。また、RDL(Redistribution Layer)インターポーザ開発、3Dパッケージ技術、最新の後工程技術に対応したADK(Assembly Design Kit)の構築推進、品質管理手法「KGD(Known Good Die)」の選別フローの開発も進めるとしている。


●MicrosoftがAndroid版「Windows App」の正式提供をスタート


 Microsoftは4月2日、Android版「Windows App」の一般提供を開始した。


 Windows Appは、2024年9月にリリースされた「Microsoft リモート デスクトップ」の後継アプリだ。Windows、macOS、iOS、Webで既に提供されていたが、Android版はパブリックプレビューの状態が続いていた。


 Windows 365、Azure Virtual Desktop、Microsoft Dev Box、リモートデスクトップ、リモートデスクトップサービスなど、全てのWindows仮想化ソリューションへの単一のアクセスポイントとなっており、全てのプラットフォームで統一したUIで操作できる。


 Android版の正式リリースに伴い、ホーム画面のUXの改善、政府機関のクラウドへのアクセス、ChromeOSの完全なサポートなどの新機能が追加されている。


●AmazonがWebブラウザ上で操作を行う新たなAIモデル「Nova Act」を発表


 Amazonは4月1日(現地時間)、Webブラウザ内でアクションを実行するようにトレーニングされた新しいAIモデル「Amazon Nova Act」を発表した。現在、Nova Act SDKの研究プレビューがリリースされている。


 Amazonは、エージェントをユーザーに代わってさまざまなデジタル環境や物理環境でタスクを完了し、行動できるシステムだと定義する。しかし、これらのシステムはまだ新しく、APIが完全にカバーするユースケースが限定されているとしている。


 同社は、エージェントが結婚式の準備や複雑なITタスクの処理など、広範で複雑なマルチステップのタスクを実行し、ビジネスの生産性を向上させることを目標としている。現在の技術で対応可能なユースケースもある一方で、高レベルな目標を与えられたマルチステップエージェントは、依然として人間による継続的な監視と介入が必要とのことだ。


 この課題を解決するために、Nova Act SDKでは複雑なワークフローを索、チェックアウト、画面に関する質問への回答など、信頼性の高い最小単位のコマンドに分解できるようにしている。さらに、必要に応じてこれらのコマンドに詳細な指示を加えたり、APIを呼び出したり、Playwrightを通じて直接ブラウザ操作を行うことも可能だ。


 SDKを利用すれば、社内システムで不在通知を送信したり、不在を示すためにカレンダーを保留にしたり、「不在」メールを送信したりするエージェントを作成できる。


●イーロン・マスク氏のxAIがXを買収


 イーロン・マスク氏は3月29日、同氏がCEOを務めるxAIがXを買収したと発表した。この買収により、「xAIの価値は800億ドル、Xの価値は330億ドル(450億ドルから負債120億ドルを差し引いた額)になる」としている。


 「xAIとXの将来は互いに絡み合っている。本日、われわれはデータ、モデル、コンピューティング、配信、人材を統合するステップを正式に踏み出した。この統合により、xAIの高度なAI機能と専門知識がXの巨大なリーチと融合し、計り知れない可能性が解き放たれる」としている。


 なお、XとxAIは以前から連携をしており、xAIのチャットbotであるGrokがXユーザー向けに提供されている。また、初期設定では、Xの投稿はGrokの学習に利用されている。



    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定