関悠真さん(仮名・29歳)「ゲームそのものは楽しくない。大金を使う瞬間も母の顔がよぎる。でも気持ちとは裏腹に指が勝手にスマホを操作してしまう」 オンラインカジノ客の摘発が増え、ヘビーユーザーたちが逮捕の可能性に震えている――。かつては大手メディアでさえ大々的に広告を打っていたものが、今になって逮捕者続出の背景とは? その真相に迫る!
◆トイレ中もプレイし、母親の遺産も浪費
「オンラインカジノで逮捕者が続出しているって? むしろ自分は逮捕されたい。誰か、僕を止めてほしい――」
そう話すのは都内在住の関悠真さん(仮名・29歳)。彼がオンラインカジノにハマったのは、1年前に最愛の母を大腸がんで亡くし部屋に引きこもっていたころだった。
「SNSに『初回ボーナス付与』というオンラインカジノの広告が流れてきたので登録してしまいました」
絵柄が5個以上揃うとコインが獲得できるスロットで、「絵柄が揃ったときの音や演出がクセになる」という。
「トイレにいるときも含め四六時中プレイし、眠りから目覚めるときもスロットのイメージが脳内にこびりついたまま。完全に依存症状態です」
◆母の死や、現在無職である現実を忘れさせてくれる
現在の関さんの負け額は累計2000万円以上。貯蓄もじき底を突く。
「貯金のほとんどは、母が生前、僕の口座に少しずつ振り込んでくれたお金。無心でオンラインカジノをやっているときは、母の死や自分が無職である事実を忘れられるけど、それで母の遺産を食い潰すなんて世話ないですね」
そう悲痛な面持ちで語る関さんだが、その手にはしっかりとスマホが握られていた。
取材・文/週刊SPA!編集部
―[[オンカジ逮捕者続出!]の真相]―