
《高校生です 修学旅行で大阪万博に行きます 行きたくないです 怖いです 先生に言ったところで変えてくれるんでしょうか》
4月開幕の大阪・関西万博。目標に満たない入場券販売、建設の遅れ、“2億円トイレ”問題、工事中に起こった爆発事故の対応など、直前にして問題が山積している。そんななか注目を集めているのが冒頭のXでの投稿だ。
“追加”で組み込む学校も
「SNSを中心に“修学旅行の行き先が万博になった”“毎年USJだったのに、万博に変更になった”などの投稿が数多く見られます。いちばんバズっている投稿は、普段の投稿を見る限り中高生ではなく、この状況に便乗したものと思われますが、修学旅行先の変更は各地で起こっています」(社会部記者、以下同)
例を挙げると、宮城県気仙沼市は、市内の中学3年生の修学旅行先を関西に“変更”。大阪・関西万博の見学を“追加”で組み込んだ。
「'24年までは東京方面へ2泊3日の日程でしたが、それをわざわざ1日延長し、その分増える費用は市が1人あたり4万円を補助。財源はふるさと納税の寄付金を充てるとしています」
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学校生活の一大イベントといえる修学旅行。友人との自由行動、思春期らしい恋や悩みを語り過ごす夜─時代によって楽しみ方は多少変われど、“修学旅行の思い出”を大切にしている人は少なくない。
そのためこの件は、当事者である学生やその保護者だけでなく、かつて修学旅行を楽しんだ第三者たちからも批判の声が相次いでいる。
“下見なし”の問題も
《自分が高校生だとして修学旅行みんなでUSJとかディズニー行けると思ってたらいきなり行き先が万博になったら泣くよね ふつーにふざけんなってなるよな》
《ただでさえ問題の多い万博 中高生なんて楽しくないでしょ しかも今になってわざわざ変更 一生に一度の思い出が黒歴史になるわ》
《「修学旅行は大阪万博です!」って言われたら当日休んでUSJなりなんなり自費で行きたいだろ普通に》
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かつての修学旅行者たちの批判は“万博なんて楽しくない”という視点からだが、現役の教育関係者は別の視点から首をかしげる。
「開幕前なので“下見なし”になるでしょう。それで修学旅行先を決めてしまうことがまず問題で、ありえないですね。それに万博の会場は人工島で、来場は基本的に電車・バスの公共交通機関のみ。修学旅行の貸し切りバスで会場に乗りつけることができなければ、引率の教師はかなり負担です」
批判の声が上がる一方、修学旅行はただの旅行じゃないという声も。
《そもそも修学旅行でディズニーとかUSJってのがおかしいから》
《そりゃ修学やからな 遊びに行くんじゃねえんだぞ》
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ご高説はもっともではあるが、では今回の万博で学べるものとは、はたして─。