チューリップ賞を制したクリノメイ(今年3月撮影、ユーザー提供:Daigoさん) クリノ軍団のGI初制覇なるか。チューリップ賞覇者のクリノメイ(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)が、桜花賞(3歳牝・GI・芝1600m)に挑む。
かつては故・栗本博晴オーナー、最近では栗本依利子オーナーが主に利用している「クリノ」の冠名からは、多くの活躍馬が出ている。少し前だと13年のアルゼンチン共和国杯を制したアスカクリチャン、ダート重賞3勝のクリノスターオー、最近では短距離路線で活躍したクリノガウディー、22年の中山牝馬S覇者のクリノプレミアム、同年に浦和記念を勝ったクリノドラゴンが代表格となる。ただ、GIは未勝利で、18年の朝日杯FSのクリノガウディーの2着が最高着順。同馬では20年の高松宮記念で1位入線→4着降着という悔しさも味わった。
桜花賞にはクリノメイが参戦する。父は名馬オルフェーヴル。母のクリノエリザベスは門別で3勝、JRAで2勝を挙げている。ここまで4戦3勝。昨夏のデビューから新馬、サフラン賞と2連勝。続く阪神JFは14着だったが、気性面の幼さを露呈して外枠発走になったので参考外でいいだろう。前走のチューリップ賞では好位から抜け出し、内から迫るウォーターガーベラをハナ差凌いでゴール。9番人気の低評価を覆して重賞初制覇を果たすとともに、桜花賞の有力候補に名乗りを上げた。
2回目のGI参戦となる今回は、精神面の成長が問われる一戦でもある。その走りに要注目したい。