[写真]=Getty Images 国際オリンピック委員会(IOC)は9日、2028年に開催するロサンゼルスオリンピックでのサッカー競技において、本大会参加チーム数について女子を16チームに増やす一方で、男子を12チームに減らす予定であると発表した。
IOCのキット・マコーネルスポーツダイレクターは「オリンピックでは伝統的に男子が16チーム、女子が12チーム参加してきました。2028年のロサンゼルス大会ではそれが逆転します。これは世界中で女子サッカーが成長していることを反映しています。世界中で最も人気があり、急成長しているスポーツです。我々はチームスポーツへの女性の参加、女性からの人気と知名度が驚くほど伸びていることを見てきました。チームスポーツ、その中でも女子サッカーは絶対的なリーダーです。サッカーは男女ともオリンピックで大成功を収めています。チケットや放送視聴者、世界のメディアから取り上げられるという点でも、アメリカほど女子チーム数を増やすのに適した場所はありません。女子のアメリカチームは何度も世界チャンピオンになっており、国内でも絶大な人気を誇っています。サッカー競技全体で参加するチーム数は28のまま、女子16チーム、男子12チームでの開催となります」と、理由を説明している。
今大会ではスポーツにおける女性の地位向上などが掲げられており、女子サッカー競技における出場枠の増加につながったとみられる。一方で競技に関わる選手・スタッフなどの人数は増やせないため、男子チームの出場枠は減少し、サッカー競技全体での人数はこれまで通りを維持する形になったと考えられる。
オリンピック競技は男子チームは16チーム出場を基本としており、1992年のバルセロナ大会以降はU−23の選手を中心とし、1996年のアトランタ大会からオーバーエイジの選手3名を加えることが可能なフォーマットで実施してきた。女子は1996年のアトランタ大会から正式競技に採用され、2008年の北京大会から12チーム参加。アトランタ大会から現在に至るまで、年齢制限はなく、フル代表で参加が可能となっている。
2024年のパリオリンピックでのアジアへの出場枠の割り当ては男子が『3.5』、女子が『2』。ロサンゼルスオリンピックでの大陸ごとの出場枠の割り当ては決まっていないが、今回の決定で女子チームは本大会出場の可能性が増える一方、男子チームにとっては狭き門となるのは確実となった。