【競馬予想】桜花賞で頂点に立つ可能性が最も高いのは? 識者選定「3歳牝馬ランキング」

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2025年04月11日 07:21  webスポルティーバ

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3歳牝馬ランキング(後編)

前編◆桜花賞目前! 識者が有力視する「3歳牝馬ランキング」>>

 3歳牝馬クラシックの第1弾、GI桜花賞(阪神・芝1600m)が4月13日に行なわれる。その一戦を目前にしての、3歳牝馬の『Sportiva オリジナル番付(※)』。1位、2位の評価を受けたのは、どの馬なのか。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、JRAのホームページでも重賞データ分析を寄稿する競馬評論家の伊吹雅也氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、クラシックに挑む3歳牝馬の、現時点における実力・能力を分析しランクづけ。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。

 2位は、前回と同じくエリカエクスプレス(牝3歳/父エピファネイア)。GIIIフェアリーS(1月12日/中山・芝1600m)を完勝し、有力視されるGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月8日/京都・芝1600m)組の逆転候補と目されている。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「栗東へ帰厩して、初時計を出したのは3月23日。その後、26日に速い時計を出す調教をやって、軽快な動きを示しました。レースでは前半から力むところがあり、そのあたりの気性を踏まえての調整だったと思われます。管理するのは、現在全国リーディングトレーナートップの杉山晴紀厩舎。仕上げに抜かりはありません。

 まだキャリア2戦で、揉まれるとどうか? テンションが高くなって折り合いを欠かないか? といった不安点があるのは確かですが、平均的なラップであれば、フェアリーSの内容から持ち味をフルに発揮できると見ています。持ち時計もある馬で、時計の速い今の阪神コースでも走る下地はあります。

 追ってからすぐにギアが上がる印象ではないため、緩急がついた流れになると折り合い面を含めて多少の心配はありますが、桜花賞はどちらかと言えばラップが緩むことがなく、地力の高さがそのまま結果に出やすいレース。乱ペースに巻き込まれたり、ごちゃごちゃした展開で嫌気を出したりしなければ、フェアリーSのパフォーマンスを素直に信頼していいと思います」

本誌競馬班
「ハイペースのフェアリーSを好位で運んで、3馬身差の完勝劇を披露。もしかすると、相当な器かもしれません」

 1位も前回同様、アルマヴェローチェ(牝3歳/父ハービンジャー)となった。桜花賞には阪神JFからのぶっつけで挑むが、どんな走りを見せてくれるのか、注目される。

伊吹雅也氏(競馬評論家)
「3月23日終了時点の本賞金は8420万円。一走あたりの賞金は2806万円となっています。いずれもJRAに所属する現3歳世代の牝馬としては単独トップですし、牡馬を含めてもクロワデュノール(本賞金1億1520万円。一走あたりの賞金3840万円)に次ぐ単独2位。断然の主役として、3歳牝馬クラシック"本番"へ臨むことになりました。

 ちなみに、当歳時の2022年セレクトセールにおける購買価格は3300万円(税込)。同じセールで落札された当歳牝馬の平均価格は約5051万円でしたから、この馬を競り落とした陣営は本当にお見事ですね。

 桜花賞は、馬格もポイントになる一戦。2018年以降の3着以内馬21頭中19頭は、前走の馬体重が450kg以上でした。アルマヴェローチェは、阪神JFを制した当時の馬体重が484kg。3歳牝馬としては比較的大柄である点を含め、桜花賞に関しては不安要素が見当たりません」

吉田氏
「最近増えている年明け初戦が桜花賞というローテで挑むアルマヴェローチェ。牧場とトレセンでしっかりと調整されていれば、フルに能力を発揮できるので、そこを問題視することはないでしょう。現に管理する上村洋行厩舎で3月13日から坂路で乗り出して、CWと坂路で徐々に負荷をかけて調整。右肩上がりに状態を上げてきています。

 2週前の追い切りでは、GI大阪杯を制したベラジオオペラとオープン馬のセオとの3頭併せを慣行。上村調教師は『(アルマヴェローチェは)まだ少し体が重たい分、遅れた』と話していましたが、稽古駆けする馬たちと中身の濃い調教ができたのは確かです。さらに、直後の日曜日にもベラジオオペラとダートオープンクラスのモズリッキーと併せて、確実に成長曲線を描いています。

 桜花賞への最重要ステップレース、GIIチューリップ賞(3月2日/阪神・芝1600m)をクリノメイ(牝3歳/父オルフェーヴル)、GIIフィリーズレビュー(3月8日/阪神・芝1400m)をショウナンザナドゥ(牝3歳/父キズナ)と、いずれも阪神JFで負かした馬たちが勝利。これといった新興勢力の登場もなく、2歳女王となったその地位は安泰といったところ。

 一瞬の脚など課題もあるとはいえ、ある程度流れる桜花賞の舞台であれば、それもさしたる問題にはなりません。最後は確実に差し込んでくるでしょう」

 はたして、2歳女王アルマヴェローチェがクラシック初戦を制し、桜の女王にも輝くのか。あるいは、新たな女王が世代の頂点に立つことになるのか。注目のゲートインまで、まもなくである。

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