1stレグを振り返ったバルベルデ監督 [写真]=Getty Images アスレティック・ビルバオを率いるエルネスト・バルベルデ監督が、10日のレンジャーズ戦を振り返った。同日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
“ラ・カテドラル”でのヨーロッパリーグ初戴冠かつ、在籍16年目の主将DFオスカル・デ・マルコスの有終の美を飾りたいアスレティック・ビルバオは、10日にレンジャーズとの準々決勝1stレグを迎えた。左SBユーリ・ベルチチェこそ欠いたものの、ケガにより戦線を離れていたCBイェライ・アルバレス、MFイニゴ・ルイス・デ・ガラレタ、MFオイアン・サンセトがスタメンに戻ってくると、13分にはFWイニャキ・ウィリアムズが相手DFの1発退場を誘発するなど追い風ムードに。が、58分にFWマロアン・サナディが決定機を逸脱したように、最後の精度が足りず。FWアレックス・ベレンゲルに至っては、先制点となるゴールをVARに取り消され、その後に与えられたPKも失敗するなど、勝利の女神にそっぽを向かれた。結局、スコアレスドローで折り返している。
この試合、記録したスタッツは支配率62パーセント、シュート19本ながらも、枠内シュートは『3』と勝ち切れなかった原因が顕著に現れているアスレティック・ビルバオ。チームを率いるバルベルデ監督も、「相手は10人でのプレーとなり、我々にチャンスがあったことを踏まえると、引き分けは望んでいた結果ではない。フィニッシュの瞬間に精彩を欠き、PKを決める力もなかった」と省察しつつ、「試合は毎回違う。相手がリトリートしてきたときは、今のチームに欠けている明確なアイデアと決定力が必要だ。(直近の)ビジャレアル戦はチャンスが少なかった。今日はチャンスこそあったけど、決定力が足りなかった。次はそこを改善できるか見てみよう」と試合を総括した。
また、この試合でVARが介入した2つの事象にも言及。1つ目は、イニャキが相手DFの1発退場を誘発した場面だが、指揮官は「プレーの映像は見ていない。退場ははっきりしていたように思える」と強調。一方で、ベレンゲルが先制点を挙げたものの、VARがその前の相手DFのハンドにまで遡り、ゴールを取り消してPK(これをベレンゲルは失敗)を与えたシーンについては、「PKの場面はわからない。判定に時間がかかっていたから、何かがあったと察したよ」と心境を明かした。
結果的に、アディショナルタイムが12分だったことで、ほぼ90分間に渡って数的優位に立っていたにもかかわらず、アスレティック・ビルバオは“得点のアドバンテージ”を奪えなかった。それでも、バルベルデ監督は「我々は自分たちのスタジアムでファンと一緒に試合をし、勝ち進むチャンスがある」と“地の利”がある2ndレグに自信を覗かせている。
ローマと対戦したラウンド16でも、1点ビハインドで臨んだ『サン・マメス』での2ndレグで、2戦合計スコアをひっくり返したアスレティック・ビルバオ。ノックアウトフェーズに進出した16クラブの中で、唯一全試合を“ホーム”でやれるこの絶好のチャンスを逃すわけにはいかない。まずは、2011−12シーズン以来の4強入りを目指して、17日にレンジャーズを迎え撃つ。