<陸上:日本選手権>◇12日◇熊本・えがお健康スタジアム◇男子1万メートル
3月に青学大を卒業した若林宏樹(22)が就職先の日本生命の所属で出場し、“ラストラン”は最下位の19位だった。
かねて大学卒業を機に競技の第一線を退くと表明していた中、2月の別府大分毎日マラソンでは初マラソンながら2時間6分7秒の好記録で日本人トップの2位と大健闘。陸上関係者やファンからは現役続行を望む声もあったが、日本生命へ一般就職する道を貫徹。ただ出場資格を満たしていることから今大会へ「出られるなら出ようと思う」と出場を決めた。本格的な競技会への参戦は今回限り。“サラリーマン若林”が最後の勇姿を見せた。
若林の試合後の主な一問一答は次の通り。
−レースを振り返って
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「練習などは一切なく、正直この4月も研修と試験もあってかなりしんどかったんですけど、しんどいながらもこうやって完走できたことがすごく良かったなと思います」
−レースは最後か
「元々日本生命はほぼサークルみたいな形だったので、イベントは出るとは思うんですけど、こういう大きな舞台に立つのは最後かなって思ってます。このユニホームやこのTシャツを着て陸上競技に携わって、何かしらのお手伝いをできたらなって思っています」
−仕事の合間を見つけてどのように練習したか
「研修と試験があるんですけど、研修が終わって自宅に帰ってきて、練習行ってご飯食べて勉強みたいな。そういったルーティンを自分なりに作ってやっていました。ただ、試験前は練習はできずに勉強を一心にやっていましたし、何より自分自身は周りと比べて劣っているので、その分合間の時間をしっかりと見つけてやってた」
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−青学のメンバーからメッセージは
「日本一を決める大会なので中途半端な試合はしないようにと。最初から遅いペースで淡々とできたんですけど、できるだけついていくみたいな、そういったレースを心掛けてやってました」
−陸上人生を振り返って
「最初の全中もここ熊本だった。スタートとゴールがここで終われてほんと良かったなと思いますし、こうして最後は世界で戦うための舞台に立てたのは、真剣に10年間陸上競技に取り組んだ成果かなって」
−中3の時か
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「そうです。確かここの熊本のスタジアムだったので、そこで初めて3000メートルで10番になって、陸上を志したというか、大きな分岐点だったので、そこで終止符を受けて、自分自身やりきったなっていうか、神様がこうやって迎えてくれたんだなと」
−来た時は懐かしい気持ちか
「懐かしいなと思いますし、大学の1年目の4月のレースもここだったんですよ。大学のスタートもここでも始まって、節目節目でこの競技場があるなっていうようなイメージです。ほんとに幸せものだなと思いますし、努力してきた成果だと思います。また新しい世界で戦っていくっていうか、取り組んでいくので、しっかりと心の中で自分は切り替えてやっていこうかなと思います」
−どんな社会人に
「保険会社ですので、1人1人しっかりとサポートしていって、生活を支える柱になれるように頑張っていきたいですし、陸上競技以上の熱意を持って業務に取り組みたい。結構チャレンジだなって思っていますので、やっぱり周りの方々はほんとに優秀な方っていうか、別の世界で頑張ってかなり取り組んでいた方だったので、遅れがあるって言い方は良くないんですけど、実際遅れていますので、そこはしっかりと自分自身の努力でなんとか追いついてついていきたいなと。今日のレースみたいについていきたいなと思います」
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