世界量子デーのGoogleロゴは「量子重ね合わせ」理解を助けるGIF動画

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2025年04月14日 10:01  ITmedia NEWS

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 米Googleが記念日に検索ページトップのロゴを変更する「Google Doodle」が4月14日、絵を描いた円盤を回転させて表裏の絵を合成する「ソーマトロープ(thaumatrope)」のGIF動画になった。量子科学とその応用技術に対する理解と関心を高めることを目的として設立された「World Quantum Day(世界量子デー)」を記念するものだ。


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 Googleは、ソーマトロープを世界量子デーのDoodleに採用した理由を「ソーマトロープは、粒子が同時に複数の状態を取り得るという『量子重ね合わせ』の概念を説明する上で役立つため」と説明している。


 量子重ね合わせとは、ある状態と別の状態が同時に存在し得るという、量子力学の基本的な概念だ。ソーマトロープでは、人間の知覚が2つの画像を「同時にある」と認識するのに対し、量子重ね合わせでは、粒子そのものが実際に複数の状態を同時に持つ。


 ソーマトロープは目の錯覚による現象だが、量子重ね合わせは自然界に実際に存在する現象であるため、厳密な比喩とは言えない。しかし、複数の状態が共存し、観測によって1つの状態に定まるという点で、その概念を直感的に理解する助けとなるだろう。


 世界量子デーが4月14日に定められたのは2021年。それ以降、毎年世界各地で関連イベントが開催されている。この日が選ばれた理由は、物理定数の1つである「プランク定数」の近似値が、電子ボルト秒(eV・s)単位で約4.14×10-15eV・sであることに由来する。



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