「岸辺露伴」5年かけて到達した懺悔室、高橋一生は“これまでにない静かな興奮”覚える

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2025年04月15日 19:21  コミックナタリー

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映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」完成報告会見の様子。左から渡辺一貴監督、大東駿介、飯豊まりえ、高橋一生、玉城ティナ、井浦新
荒木飛呂彦原作による映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」の完成報告会見が、本日4月15日に東京・スターライズタワーで開催され、岸辺露伴役の高橋一生、泉京香役の飯豊まりえ、マリア役の玉城ティナ、水尾役の大東駿介、田宮役の井浦新、渡辺一貴監督が登壇した。

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「岸辺露伴」のTVシリーズと劇場版1作目を経て、5月23日に全国公開される「岸辺露伴は動かない 懺悔室」。全編がヴェネツィアで撮影された本作について、高橋は「本当に素晴らしい。ヴェネツィアの迷宮のような風景と、キャスト・スタッフが作り上げた世界観がしっかり融合して、1つの大きな作品になっています」と自信を覗かせる。

「懺悔室」は原作「岸辺露伴は動かない」シリーズの1作目にあたるエピソード。映像化を知ったときの気持ちを問われた高橋は「身が引き締まる思いでした」と述べ、「2020年から実写版をやらせていただいてますが、もし最初に映像化されていたら、きっとここまで多くの反響は得られなかったんじゃないかと。多くの方が実写の『岸辺露伴』を愛してくれて、土壌が育ったからこそ、ようやく4、5年かけてこの作品に手を伸ばすことができたのだと思います」と語る。

同じ質問に対し、飯豊は「個人的には、泉くんがどう物語に絡んでいくんだろうと。原作だと『富豪村』でしか出てこないキャラクターなので、そんな思いもありましたが、(脚本の)小林靖子さんのおかげでちゃんと出られました」と笑いを誘う。渡辺監督は驚きという感情とは少し違ったそうで、「TVシリーズの積み重ねがあって、(劇場版1作目で)ルーヴルにも行って。そうすると次はイタリアですよね、と。一生さんも言っていたように、時間をかけて熟成されてようやくたどり着いた感覚で、自然に受け止めました」と思いを明かした。

玉城、大東、井浦の3人は今作からの参加。玉城は「実写シリーズや原作のファンがたくさんいらっしゃる中でオリジナルキャラクターを演じるというのは正直不安もありましたが、それ以上に面白そうだなっていうワクワクが勝ちました」と話す。「岸辺露伴」シリーズへの出演が念願だったという大東は、「キャスト・スタッフの皆さんが原作に敬意を持ちつつ、実写だからこそできる何かを追求している姿が本当に素晴らしかった」と圧倒された様子。ヴェネツィアでの撮影については「僕は鬱々とした役だったんですが、気を抜くと幸せを感じちゃう。幸せを押し殺すのが大変でした」と笑った。

大東に続いて話した井浦も原作からのファンだそうで、「あまりにも好きすぎて具合が悪くなるくらい。毎日推し活してる感じで、ファンが聖域に入ってしまうような感覚が本当に苦しかったです」とコメント。それでも、「一生くんや渡辺監督はじめ、キャスト・スタッフの皆さんが5年かけて作ってきた座組だからこそ大きな受け皿で僕たちをすっと迎え入れてくれました。それがこちらにも伝わってきて、作品の世界に没入できました。時間はかかったんですが、最後は幸せしか残ってないです」と笑顔を浮かべた。

約1カ月間にわたるヴェネツィア撮影について、飯豊は「みんなで船に乗って、撮影に行って、合宿みたいな期間でしたね」と述懐。高橋は鳩ですら石畳の上にいると日本の鳩とは違って見えたと思い返す。本編にも鳩は登場しているそうで、高橋と大東は鳩が名演技だったと大絶賛。渡辺監督は「あのシーンは撮影部が休みの日も返上して撮影くれました。編集のスタッフも、『もう人生5回分ぐらい鳩見ました』と(笑)。鳩の素材が一番多かったです」と裏話を披露した。

最後に高橋は「今回のタイトル、そしてこれまでのシリーズに共通している『動かない』という言葉は、やっぱり精神的なことを指しているんだと思います。自分の矜持を貫くというその心。キャスト・スタッフそれぞれ、まるで露伴のように譲らない何かを胸に持って作品に臨んでいた気がします」とコメント。「完成した作品を見たとき、これまでにない静かな興奮を覚えました。『ルーヴル』のときにも似た感覚はあったんですが、それとは少し違う。登場人物はわずか7人か8人とかの世界なのに、ヴェネツィアの風景の中で物語が展開されることで、しっかりとした統一感が生まれていて、ちゃんと地に足がついているように感じられる」と続ける。高橋は「ヴェネツィア旅行をしているような感覚にもなれる作品です」と作品をアピールし、イベントを締め括った。

■ 「岸辺露伴は動かない 懺悔室」
2025年5月23日(金)ロードショー

□ スタッフ
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴は動かない 懺悔室」(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:渡辺一貴
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔/新音楽制作工房
人物デザイン監修・衣裳デザイン:柘植伊佐夫
製作:「岸辺露伴は動かない 懺悔室」製作委員会
制作プロダクション: NHKエンタープライズ、P.I.C.S. 
配給:アスミック・エース

□ キャスト
高橋一生、飯豊まりえ、玉城ティナ、戸次重幸、大東駿介、井浦新

(c) 2025「岸辺露伴は動かない 懺悔室」製作委員会 (c) LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

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