
死後に成仏できず、この世をさまようと言われている「幽霊」。実際に存在しているか定かではないですが、みなさんは幽霊を信じているでしょうか。漫画家・古城まなさんの『祓い屋と幽霊』は、幽霊の女の子と祓い屋の娘によるドタバタコメディを描いた作品です。古城さんのX(旧Twitter)に投稿されると、多くの人から注目を集め2.2万の「いいね」が寄せられています。
【漫画】さかそんな方法で悪霊退治!?…「祓い屋と幽霊」全編を読む
死後、幽霊になって何をすればいいか分からない「枯木鈴」。すると、生前の枯木と同じ学校に通う「白夜結月」が「立ち去れ!さまよいし霊よ!」と言って現れます。枯木が「同じ学校の人だ」と言うと、白夜も「え!? 嘘…」「この前 お葬式があった…えっと…枯木さん!?」と応えるのでした。
白夜によれば、白夜家は代々祓い屋の家系で幽霊を成仏させてきたとのこと。しかし、同じ学校の子は祓いたくない白夜は自身が持っている「封印リング」を使って、枯木をしもべにする契約を結ぼうとします。最初は嫌がったものの白夜の説得もあって、枯木は指輪にキスをして彼女のしもべとなりました。
そして、2人揃って白夜の家に帰宅すると、厳しい祖母が待ち受けており、「今日の霊退治はやけに時間がかかったじゃないか」と叱咤される白夜。さらに、しもべにした霊を見て「弱そう」と指摘し、枯木に対して「あんた白夜一族のしもべにふさわしいか 確かめさせてもらうよ」と厳しい言葉を送ります。
|
|
その後、白夜の部屋に行くと、最初の命令が下されます。それは「一緒にボードゲームで遊ぶ」というものでした。枯木は霊のため駒などに触れないものの、白夜が代わりに動かすことでゲームを進めることに。ゲームが盛り上がると、白夜は「めちゃくちゃ楽しい〜」「こうゆうのが夢だった」と語るのでした。
次の日、しもべの力を確認するための目的で、祖母から悪霊退治を依頼するメールが白夜の携帯電話に届きます。そこで白夜は枯木を戦力にするため、“イメージしたものを具現化する”という霊の能力を使って剣や盾を出すように伝えました。枯木は自主練に励みましたが、イメージが湧かないせいで、微妙な剣と盾しか出せませんでした。
結局、そのまま悪霊退治が始まり、枯木は白夜に「絶対 近寄らないで」と言われてしまう始末。それでも白夜が心配になった枯木は、入院していた時に病室の窓から見ていた鉄球がついたクレーン車を想像して具現化し、その鉄球で悪霊を退治してしまいます。
しかし、白夜が、危険な悪霊との戦いに加わったことを注意するも、「私が消えたって別にいいじゃない」と答える枯木。「本音を言ってよ」と白夜が続けると、命令に従わないといけない枯木は「本音は…消えたくない」と言って涙を流します。
そして、白夜も「本当はしもべじゃなくて友達になりたい」と本音を明かし、その後に2人は白夜の家でテレビゲームを楽しむのでした。
|
|
読者からは「ほどよいギャグと、ほっこりするストーリーで面白かった」「ぜひ続きを書いてほしい」といった好評の声が。そこで古城さんに、同作を描いたきっかけについて話を聞きました。
―同作を描いたきっかけを教えてください。
好きなものを詰め込んだ漫画を描いてみよう!と思って描きました。これまであまり描いてこなかったバトルっぽい描写など、上手く描けるかどうか不安もあったのですが、結果としてたくさんの方に読んでもらえたのでとても嬉しかったです。
―特に気に入っている場面があれば、理由と一緒に教えてください。
ボードゲームで遊んでいるシーンを褒めていただけることが多く、気に入っています。私自身、友達が少なめなので、ずっと友達がいなかった子が同級生とボードゲームをできることになったら、とても嬉しいだろうなという思いを込めて描きました。
|
|
―2万を超える「いいね」が寄せられるほどの反響でしたが、続編を描く予定はないのでしょうか?
大変嬉しいことに続きを読みたいと言ってくださる方が多かったので、続編を考え中です。ただ、それとは別に新作漫画も考えているので、次回作は先に完成したほうの発表になると思います。はっきりしていなくてすみません!頑張ります!
―読者にメッセージをお願いいたします。
いつも漫画を読んでくださりありがとうございます!大変励みになっています。現状、漫画の発表ペースが遅くてお待たせしてしまってごめんなさい。なんとか、もう少し早く発表できるようにしたいと思っています。よろしければ、今後も読んでいただけると、とても嬉しいです!
(海川 まこと/漫画収集家)