ブルペンで投球練習するロッテ・田中晴也[撮影=岩下雄太] ロッテの田中晴也が18時から行われる日本ハム戦に今季2度目の先発マウンドに上がる。
前回登板の4月4日の楽天戦、「いつも通りだと思います」と力強いストレートでねじ伏せた。特に0−0の3回二死三塁で辰己涼介を2ボール2ストライクから見逃し三振に仕留めた5球目の152キロ外角ストレート、0−1の5回先頭の小郷裕哉を1ボール2ストライクから見逃し三振に仕留めた外角150キロのストレートと、左打者の外角のストレートが素晴らしかった。「ストレートは1番の武器なので、そこはしっかり表現できたのかなと思ったので良かったです」。
0−0の初回一死二塁で小郷に1ボール1ストライクから投じた3球目見逃しを奪った外からの136キロスライダー、0−0の3回先頭の小深田大翔に1ボール1ストライクから投じた3球目の132キロ見逃しスライダーと、左打者にカウント球で投げたスライダーも「プラン通りじゃないですけど、あそこでカウントを取ると決めていたので良かったです」と良い球だった。
0−0の4回無死一、二塁でフランコを1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた4球目の134キロ縦に落ちるスライダーに関しては、「データでスライダーが投げるべきだったので、そこはしっかり続けてコントロールできて良かったです」と明かした。
楽天戦での投球自体は「悪くはないですけど、もったいないなというところと、いいボールを投げていたからこそいい選択もできましたし、勝負所で1球決めきれなかったところがあるので、投げているボールは悪くないですけど、投げているボールに対して結果がついてこなかったので、そこはまだまだ課題かなと思います」と振り返る。
もったいない部分について「決め切るところの1球が勿体無いというか、宗山さん、阿部さんとかも気をつけて投げてはいましたけど、投げているボールは全体的に自分が有利な場面が多かったので、その中で抜けて狙われてしまったので抑えていきたいです」と話した。
0−1の5回は先頭の小郷を外角の150キロストレートで見逃し三振を奪い、2打席連続で右飛に打ち取っていた阿部寿樹に、初球のスライダーで一発を浴びたのはもったいない印象を受けた。
「1、2打席目完全に差されていたので、まっすぐで差しても良かったんですけど、あそこの回はプラン変えてまっすぐを決め球にしようと思って挑んだ回でした。まっすぐを完全に狙ってくるのがわかっていたので、まっすぐを投げる怖さもありました。まっすぐをより活かすための配球をしていたので、スライダーを選択したことに悔いはないですし、あそこでもう少し高さを頑張れていれば、全く違った結果になっていた。あそこをホームランにしてしまったのが反省点かなと思います」。
今夜今季2度目の先発マウンドに上がる。「前回は粘れましたし、最低限のピッチングだったと思いますけど、先発としてイニング的にも足りていないですし、最低でもQSをクリアしたい。もっと長いイニングを投げられるのがベストだと思うので、あとは全体的にゾーンの中で勝負ができていた。1球で仕留める力をつけて、とにかく後攻のゲームの時は先に守りからリズムを作らないといけないと思ったので、そういった意味では攻撃にリズムを生まれるピッチングができていない。もっと攻撃に繋がるピッチングができたらいいのかなと思います」。今季初勝利、4連敗中のチームを勝利に導いてくれ。
取材・文=岩下雄太