
不動のボランチとしてジュビロ磐田の黄金期を支え、2006年開催のドイツワールドカップには、日本代表の中心メンバーとして出場。日本サッカーが世界水準へと飛躍していく瞬間をピッチの中央から見つめていた福西崇史。
そんな福西崇史が、サッカーを徹底的に深掘りする連載『フカボリ・シンドローム』。サッカーはプレーを深掘りすればするほど観戦が楽しくなる!
第123回からは特別対談企画をお届け。グラビアでも活躍するタレントで、FC東京サポーターとしても知られる鈴原すずと福西崇史のサッカー対談の第1弾。サッカー好きの両親の影響でサッカーを見るようになったという彼女が、3級審判員の資格を取るまでサッカーの魅力にハマっていった理由とは。
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■好きになったきっかけはFC東京サポーターの両親
――今回はサッカー好き女子の鈴原すずさんをお招きして、サッカーを好きになったきっかけやサッカーに感じる魅力など、サッカーについて幅広いテーマで語っていただきたいと思います。
福西 僕らからしたらこういう若い世代の女の子が、熱狂的にサッカーを好きになってくれることはなかなかないことなのでうれしいですよね。そもそもサッカーはどんなきっかけで好きになったんですか?
鈴原 好きになったきっかけは、もともと両親がサッカー好きで、その影響で観るようになりました。
福西 最初はどのリーグの試合を見ていたんですか?
鈴原 最初は海外サッカーからJリーグまで色んなチームの試合を見ていたんですけど、両親が昔からFC東京のサポーターなので、自然とFC東京にハマって好きになりました! それから漫画の影響もあったと思います。例えばキャプテン翼とか。家に全巻あるんです。
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福西 キャプテン翼を全巻はすごい。ご両親は本当にサッカー好きなんですね。自分自身はなにかスポーツはしていたんですか?
鈴原 スポーツはしてこなかったです。
福西 ほかのスポーツで、例えば野球とかそういうものには興味を引かれることはなかったんですか?
鈴原 まったくなかったですね。とにかくサッカーのゴールを入れればいいという単純なルールが、子供ながらに面白いなと感じていました。
■海外サッカーからJ2まで 幅広いサッカーオタクっぷり
――サッカー好きのご両親や漫画の影響でサッカーを観るようになって、そこからサッカーの魅力にはどうハマっていったんでしょう?
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鈴原 細かいルールは色々ありますけど、まずはゴールをより多く取れば勝ちという簡単なルールが面白いと思えたんですよね。
福西 基本的にゴールを取ることだったり、一対一の勝負だったり、子供が見てもわかりやすいところがよかったということですよね。
鈴原 そうですね。そこから次に守備に興味を持つようになって、そこからさらにハマっていきましたね。
――最初は海外サッカーからJリーグまで幅広く見ていたということですが、今はFC東京を中心にどれくらいサッカーを見ているんですか?
鈴原 どれくらいですかね。時間があるときはJ1、J2まではできるだけ、FC東京と関係ない試合でも観るようにしています。
福西 J2までチェックしているのは、かなりのJリーグ好きですね。海外リーグはプレミアリーグとかですか?
鈴原 私はラ・リーガが好きなんです。
――バルセロナが好きだと伺いましたけど、きっかけはなんだったんですか?
鈴原 初めて観たのがバルセロナだったんですよね。でもバルセロナ以外でもプレミアリーグではマンチェスターユナイテッドも好きですし、本当に幅広く、色々な試合を観るようにしています。
■若手選手が世界へ羽ばたく姿が楽しい
――幅広くサッカーを見ているということですが、鈴原さんなりの楽しみ方というのはあるんですか?
鈴原 若手選手を見るのが好きなんですよね。バルセロナは若手の育成がすごいじゃないですか。
福西 サッカーをただ楽しんで見ていたとこから守備に注目するようになって、そこから若手の育成に目がいくというのはすごいことだと思いますね。なかなかそこまで目がいかないですよ。なんで若手の育成に興味を持つようになったんですか?
鈴原 やっぱり自分が目をつけた若手選手が活躍して、どんどん世界に羽を広げていくところを見るのがすごく楽しいんですよね。
福西 それでその若手選手がどう育っていったのかというところで育成に興味を持ったんですね。
――FC東京も育成では非常に定評のあるクラブですよね。
鈴原 そうなんです!
福西 FC東京のアンダーカテゴリーの選手だとどんな選手に注目しているんですか?
鈴原 今季はファジアーノ岡山に期限付き移籍しているんですが、佐藤龍之介選手にすごく注目していますね。
福西 確かに、彼はこれから間違いなく出てくる選手ですよね。
■3級審判員の資格を持つからこそ伝えたいこと
――鈴原さんは3級審判員の資格を持っているそうです。
福西 そうなんですね。それはどうして取ろうと思ったんですか?
鈴原 試合を見ていると、レフェリーの方がよく叩かれるじゃないですか。なんでそんなに叩かれてしまうんだろうって、すごく疑問に思っていたんです。それで試合を見ていく中で、例えば「こことここのジャッジですごく迷った」ということもあると思うんです。
でもそういったことを知らずに、ただ叩くだけというのは自分の中で気になるところだったんですね。だからまずはレフェリングのことを知ろうと思って、資格を取ってみようと思ったんです。
福西 レフェリングに興味を持つというだけでもすごいのに、そのレフェリーの気持ちに立ってそういう見方をしてみようと、それで3級まで取得するというのはなかなかできることじゃない。4級なら実技なしで取れますけど、3級は実技があるので簡単ではないですよね。志が高いと思います。
鈴原 私はサッカーの魅力をもっと広めたいという思いがあって、その中で審判の大変さをもっと伝えていきたいと思ったんですね。ただ、4級審判員の方はたくさんいて、それだとちょっと説得力がないかなって。でも2級になると2年の実技が必要でハードルがかなり高いので、3級までなら頑張ればいけるなと思ったんですよね。
福西 サッカー経験がないのに3級まで取るというのは、それだけの気持ちがなければできないことだと思うので、鈴原さんのサッカーへの思いは本物だと思いますね。サッカー経験がないからこそ、僕らとは違う視点でサッカーの魅力だったり、レフェリーの大変さだったりを伝えられると思うので、ぜひ広めていってほしいと思いますね。
☆次回、対談第2回目は2026年のワールドカップ出場を決めた日本代表について語ります!
●鈴原すず
2005年9月4日生まれ
趣味=サッカー観戦(日本サッカー協会公認3級審判員)
特技=和太鼓、書道、百人一首
〇2023年の芸能デビュー後、各グラビア誌を席巻。最近では豊富なサッカー知識を生かして、FC東京の公式イベントや番組に出演して「ガチすぎる」と話題に。
公式X【@suzu_suzuhara】
公式Instagram【@suzu_suzuhara.official】
構成/篠 幸彦 撮影/鈴木大喜