


パパは漫画家をしていました。今も家にはパパが描いていた漫画本やキャラクターグッズが飾られています。きっとすごい漫画家さんだったんだろうな〜と思っています。ママもパパと同じく絵を描く仕事をしています。でも、私はママの作品をほとんど見たことがないのです。ママが、なんて名前で活動しているのかさえも知らないのです。



ある日。ママの友人のハルカさんから呼び出しがあって、ママが慌てて外出した時があったのです。私がママの代わりにハルカさんのところに行ってもよかったのですが、提出の迫った大学のレポート作成があったので、私は家に残ってパソコンで作業することにしたのです。

パパのことはほとんど覚えていないけれど、パパの描いた漫画を読むと明るくて優しい人だったんだろうな……ということが伝わってきました。
表現を仕事にしている人は、作品にその人の人柄が出るんだな……とパパから教わった気がします。
|
|
ママはいつも家にいてくれて、ずっと私を守ってくれていたのです。
ママの作品を見ることはほとんどなかったけれど、きっとママもパパと同じように温かい作品を作っているんだろうと思っていました。
それなのに……。
私は、ママのパソコン画面を見て凍りついてしまったのです。
|
|
原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・善哉あん 編集・石井弥沙