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Rakutenブックスのライトノベル週間ランキング(2025年4月7日〜13日)は、アニメ化が絡んで人気が盛り上がっている作品が多く並んだ。
『青春ブタ野郎はディアフレンドの夢を見ない』で完結した鴨志田一の「青春ブタ野郎」シリーズだが、TVアニメ『青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない』の放送が決まり、TVアニメ第1期の『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の再放送も始まって人気が再燃中。そうした中、7月10日に発売となるシリーズ初の短篇集『青春ブタ野郎はビーチクイーンの夢を見ない+』(電撃文庫)がランキング1位となった。
参考:【画像】短編集『青春ブタ野郎はビーチクイーンの夢を見ない+』有償特典版限定のアクリルプレート
Blu-rayやDVDの特典として発表された短編『青春ブタ野郎はビーチクイーンの夢を見ない』や、映画『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』の入場特典として配布された短編『青春ブタ野郎はホワイトクリスマスの夢を見る』などを収録。ほかに書き下ろしとして『青春ブタ野郎はトロピカルサマーの夢を見ない』も収録していている。新作アニメのスタートに向けて、自分の中の「青春ブタ野郎」濃度を高めていくのに最適な1冊となっていそうだ。
2位は、鎌池和馬の代表的シリーズ最新作となる『創約 とある魔術の禁書目録12』(電撃文庫)がランクイン。シリーズの主役を張る上条当麻の死という衝撃的な事態を描いて、これまで神が降臨しようと世界が滅びようと動じなかった読者も、何が起こったのかと興味を誘われている様子。「とある」シリーズもスピンオフの『とある科学の超電磁砲』が過去のシーズンと同じ長井龍雪監督によって改めてTVアニメ化される予定。「青春ブタ野郎」シリーズと同様にメディアミックスが人気を一段と盛り上げてる。
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それは、顎木あくみ『わたしの幸せな結婚』シリーズも同じで、TVアニメの第2期が4月9日まで放送されて、斎森美世と九堂清霞の結婚に割って入った敵とのスリリングな戦いと、深まっていく2人の関係を描いてファンを引きつけた。原作は、3月に出た最新巻の『わたしの幸せな結婚 九』(富士見L文庫)が今回のランキングでも3位に入り、相変わらずの支持の高さを見せている。新作アニメの制作も決まって話題が尽きない作品だけに、今後も新刊が出ればランキングの上位を伺い続けるだろう。
4位もやはりアニメ化が絡んで注目度が高まった支倉凍砂『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙XII 羊たちの宴〈上〉』(電撃文庫)がランクイン。2期が決まっているTVアニメ『狼と香辛料 merchant meets the wise wolf』は行商人のロレンスが賢狼ホロと出会い旅をする原作を最初から再アニメ化したものだが、小説の『新説』は代替わりをして2人の娘のミューリがコルという青年と繰り広げるエピソードを描いている。最新作は、薄明の枢機卿として慕われるコルの身に何かが起こりそうな不穏な展開を上下2巻で読ませる。
5位は、6月10日発売の佐島勤による「魔法科」シリーズ最新巻『続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー10』(電撃文庫)。北アメリカ大陸合衆国で起こった騒動の鎮静化に一役買い、富士山麓に眠る古代の遺物を手に入れ、それが原因で元老院のうちの1家と敵対してといった具合に、主人公の司波達也が世界を飛び回って活躍するスリリングな展開が続いていたが、最新巻では達也の友人でライバルでもあった一条将輝に危機が及びそう。それでも圧倒的な能力で突破していく達也の活躍を読みたいと、熱い支持が続いているようだ。
TVアニメの凄まじい人気が原作の面白さを“再発見”させ「このライトノベルがすごい!2025」で文庫部門1位を獲得するに至った雨森たきび『負けヒロインが多すぎる!』。その最新巻となる5月19日発売の『負けヒロインが多すぎる!8』(ガガガ文庫)が6位に入った。生徒会会長の放虎原ひばりや書記の志喜屋夢子の下で苦労し続けていた馬剃天愛星が遂に次の生徒会会長に立候補。温水和彦に推薦人を頼むがそこに有力な対抗馬が立ってといった具合に、相変わらずのドタバタ展開を楽しめそう。
玉響なつめの原作を田中てててがコミカライズした『転生しまして、現在は侍女でございます。 9』(アリアンローズコミックス)が7位、衣笠彰梧『ようこそ実力至上主義の教室へ 三年生編1』(MF文庫J)が8位と人気シリーズの最新刊が続くランキング。9位と10位は菊石まれほ『ユア・フォルマ 電索官エチカと枢軸の軋轢』(電撃文庫)、『片田舎のおっさん、剣聖になる9 〜ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件〜』(SQEXノベル)と、どちらも4月からTVアニメがスタートした作品の最新刊が並んで、メディアミックスする意味を示した。
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それは11位以下にも現れていて、日向夏『薬屋のひとりごと』(ヒーロー文庫)が30位までに12冊も入る事態を引き起こした。TVアニメの1期放送時で相当に売れ行きを伸ばしたはずだが、2期の放送でヒロインの猫猫と美形宦官の壬氏との関係が大きく動く展開があり、明るくて快活だが何か含みがありそうな新キャラの子翠の登場もあって、ストーリーへの関心を誘っている様子。コンビニエンスストアでも文庫本を売る店があって浸透の度合いが分かる。『わたしの幸せな結婚』や『ユア・フォルマ』の既刊がランキングに顔を出していないだけに、飛び抜けた人気ぶりと言えそうだ。
※参考:Rakutenブックス「ライトノベル 週間ランキング」
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