香港前場:ハンセン2.5%安で7日ぶり反落、上海総合は0.9%下落

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2025年04月16日 14:00  サーチナ

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サーチナ

 16日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比543.73ポイント(2.53%)安の20922.54ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が247.57ポイント(3.10%)安の7735.31ポイントと7日ぶりに反落した。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。関税政策を巡る米中対立が新たな局面に入っている。半導体世界大手の米エヌビディアは15日、中国向け人工知能(AI)用GPU「H20」について、今後は対中輸出許可が必要になると米政府から通知を受けたことを明らかにした。そのほか、米政権は半導体と医薬品の関税導入に向けた調査を開始したと発表。トランプ米大統領は重要鉱物輸入に関し、新たな関税の可能性などについても検討するよう指示した。一方、中国は国内の航空会社に対し、米ボーイングの航空機を納入しないよう指示したとの情報が伝わっている。また、中国は先ごろ、レアアース7種類の輸出を事実上停止した。
 取引時間中に公表された中国経済指標は、1〜3月のGDP成長率が前年同期比5.4%となり、予想(5.2%)を上回った。3月の小売売上高や鉱工業生産も上振れたが、相場に対する影響は限定されている。ただ市場からは、関税応酬の影響はこれから顕在化すると悲観する声も聞かれた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が7.4%安、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が6.6%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が6.3%安と下げが目立った。
 セクター別では、医薬が安い。艾美疫苗(6660/HK)が5.5%、康希諾生物(6185/HK)が5.4%、百済神州(6160/HK)が4.8%、四環医薬HD集団(460/HK)が4.7%ずつ下落した。
 半導体やクラウド、AI(人工知能)技術銘柄群も急落。蘇州貝克微電子(2149/HK)が6.7%安、晶門半導体(2878/HK)が4.8%安、万国数拠HD(9698/HK)が12.6%安、金山雲HD(3896/HK)が7.8%安、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が6.1%安、北京第四範式智能技術(6682/HK)が5.1%安で引けた。
 自動車セクターも売られる。小鵬汽車(9868/HK)と浙江零ホウ科技(9863/HK)がそろって7.9%安、蔚来集団(9866/HK)が5.4%安、吉利汽車HD(175/HK)が5.3%安と値を下げた。
 レアメタル・非鉄関連もさえない。非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が5.1%安、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.0%安、エネルギー・資源会社の中信資源HD(1205/HK)が4.2%安、リチウム製品の江西カン鋒リ業(1772/HK)が3.4%安で前場取引を終えた。
 本土マーケットも7日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.92%安の3237.60ポイントで前場取引を終了した。医薬が安い。消費関連、ハイテク、素材、インフラ関連、不動産なども売られた。半面、銀行は高い。エネルギー、空運も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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