バルサとの2ndレグでハットトリックを達成したギラシ [写真]=Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝・セカンドレグが15日に行われ、ドルトムント(ドイツ)はバルセロナ(スペイン)を3−1で破ったが、2戦合計のスコアは3−5となり、ベスト8敗退が決まった。だが、同試合にてハットトリックを達成したギニア代表FWセール・ギラシが、個人として様々な記録を達成している。
敵地でのファーストレグを0−4で落としたドルトムントが、“奇跡”を信じて本拠地へ帰還した一戦。試合は序盤からドルトムントが押し込み、11分にはギラシがPKを沈めて反撃の狼煙を上げる。後半立ち上がりの49分には右コーナーキックからまたもギラシがゴールネットを揺らしたが、54分に左サイドを破られて痛恨の失点。76分にはゴール前でクリアボールを拾ったギラシが、ハットトリック達成となる一撃を沈めたものの、ドルトムントの反撃はここまで。2戦合計のスコアは3−5で、ファイナルの舞台へ駒を進めた昨季に続く4強入りは果たせなかった。
だが、同試合でハットトリックを達成したギラシは、ドルトムントの選手として、“欧州最高峰の舞台”における新記録を樹立している。1点目のPKを仕留めた段階で、ギラシの今季のCLにおけるゴール数は「11」に到達したが、UEFA(欧州サッカー連盟)によると、この数字はドルトムント所属の選手が単一のシーズンで記録したCLの最多得点となったようだ。これまでは、2012−13シーズンにポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキ(現:バルセロナ)、2020−21シーズンにノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(現:マンチェスター・シティ)が叩き出した「10」が最多の数字だった。
また、ハットトリックを達成した段階で、ギラシの今季のCLにおける得点数は「13」となった。データサイト『Squawka』によると、この数字は、アフリカ出身の選手が単一シーズンにおいて達成した最多得点記録を塗り替えるものになったという。かつてバルセロナやインテルなどのクラブで“ビッグイヤー”を掲げた元カメルーン代表FWサミュエル・エトー氏、チェルシーを初のCL制覇へ導いた元コートジボワール代表FWディディエ・ドログバ氏、そして現在リヴァプールのエースとして活躍するエジプト代表FWモハメド・サラーらを含めても、未到の記録を打ち立ててみせた。
なお、ドルトムントの選手がCLの舞台でハットトリックを達成するのは、レヴァンドフスキ、ガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤン(現:アル・カーディシーヤ)、ドイツ代表FWカリム・アデイェミに続く4人目の快挙。現時点で大会の得点ランキングトップに立っている。バルセロナ所属のブラジル代表FWハフィーニャが1点差で2位につけることを考慮すると、今季の得点王を獲得する可能性は決して高くないが、0とも言い切れないだろう。
【ハイライト動画】ギラシがハットもドルトムントは反撃及ばず