インタビューに答えるミネベアミツミの貝沼由久会長=15日、東京都港区 ベアリング大手ミネベアミツミの貝沼由久会長最高経営責任者(CEO)は16日までにインタビューに応じ、センサー大手の芝浦電子に対するTOB(株式公開買い付け)について、「日本企業としての責務だ」と語った。台湾企業からの「同意なき買収」に対抗し、「とがった技術を外国に流出させるべきではない」と懸念を示した。
芝浦電子を巡っては、台湾電子部品メーカーのヤゲオが2月、同意を得ないまま5月7日に1株4300円でTOBを始めると発表した。これに対し、ミネベアは今月23日から1株4500円でTOBを開始する計画だ。
貝沼氏は、対抗TOBは芝浦電子の要請に基づくものとした上で、温度センサーなどに強みを持つ同社を「優良企業」と評価。自社の半導体などと組み合わせた製品開発や、海外への販路拡大による相乗効果に期待感を表明した。また、買収後も現経営陣を続投させる考えを示した。