ニデック、差し止め申し立て＝牧野フライスの買収対抗策に

　ニデックは１６日、工作機械大手の牧野フライス製作所に対するＴＯＢ（株式公開買い付け）を巡り、新株予約権を株主に無償で割り当てる同社の買収対抗策について、差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てたと発表した。牧野フライスは防衛策を発動する方針で、ニデックによる「同意なき買収」は法廷闘争に発展した。

　牧野フライスの買収対抗策は、一般株主とニデックで条件が異なる新株予約権を無償で割り当て、買収を難しくさせる効果がある。６月の定時株主総会での承認を経れば効力が生じる。

　ニデックは昨年１２月、事前の打診なく牧野フライスの買収計画を公表。同社はＴＯＢの延期を繰り返し要望したものの、ニデックは予定通り今月４日からＴＯＢを始めた。牧野フライスは、より有利な条件の競合案が出る可能性があるとして、反対を表明している。

　牧野フライスは１６日、ニデックの仮処分申し立てに対し「全く理由のないものだ」とのコメントを公表した。