今年の世界貿易、最大1.5%減=トランプ関税響き下方修正―WTO予測
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2025年04月16日 23:01 時事通信社

【ロンドン時事】世界貿易機関(WTO)は16日、2025年の世界のモノの貿易量が前年比0.2%減少するとの予測を発表した。トランプ米政権による高関税政策を考慮し、昨年10月時点の見通し(3.0%増)から大幅に下方修正。通商政策を巡る不透明感、貿易戦争の激化により、最大で1.5%落ち込むリスクがあると警告した。
WTOは、世界貿易が大きく落ち込むシナリオでは、米政権が一時的に停止している相互関税の上乗せ分が再適用された場合に0.6ポイント程度、各国・地域で貿易政策の不確実性が広がった場合に0.8ポイント程度それぞれ押し下げられると予想した。
地域別では、高関税政策を打ち出した米国を含む北米で最も打撃が大きくなる見通しで、25年の輸出は12.6%減、輸入は9.6%減と試算した。米中貿易戦争により、中国の対米輸出は衣料や電子機器を中心に急減すると分析した。
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