インテル、バイエルン撃破で2年ぶりCL4強入り! 2ndレグの激闘はドローで逃げ切り成功

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2025年04月17日 06:01  サッカーキング

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“エース”のラウタロは出場したCLで5戦連発 [写真]=Anadolu via Getty Images
 チャンピオンズリーグ(CL)・準々決勝セカンドレグが16日に行われ、インテル(イタリア)とバイエルン(ドイツ)が対戦した。

 2シーズンぶりの決勝進出を狙うインテルは、今季のCLでもリーグフェーズから安定した戦いを披露。6勝1分1敗と好成績を残し、ラウンド16へストレートインを果たした。そのラウンド16では、フェイエノールト(オランダ)相手に力の差を見せつけ、2戦合計4−1と勝利。2年ぶりに準々決勝の舞台へ辿り着いた。今季はセリエAでも首位を走っているだけでなく、コッパ・イタリアでも準決勝まで駒を進めており、2009−10シーズン以来の3冠達成にも期待がかかる。

 一方で、バイエルンはリーグフェーズを5勝3敗の12位で終えたものの、決勝トーナメントプレーオフではセルティックを2戦合計3−2で撃破。ラウンド16ではレヴァークーゼン(ドイツ)との同国対決を2戦合計5−0と危なげなく制し、6シーズン連続で準々決勝へ進出。ブンデスリーガでも2年ぶりの覇権奪還に向けて首位を走っているが、欧州の舞台でも5年ぶりに“ビッグイヤー”を掲げることはできるか。

 セリエA、そしてブンデスリーガの首位チーム同士によるファーストレグは、8日にバイエルンのホームで行われた。ラウタロ・マルティネスのゴールによりインテルが先手を取ったものの、終盤に入った85分、途中出場していたトーマス・ミュラーが値千金の同点弾。それでも直後の88分、同じく交代でピッチに入ったダヴィデ・フラッテージが勝負を決める1点を奪い、敵地でインテルが先勝。大きなアドバンテージを得て、本拠地の『ジュゼッペ・メアッツァ』に帰還していた。

 ファーストレグと比較して、インテル、バイエルンともにスターティングメンバー1名を変更してキックオフを迎えたゲームは、序盤から両チームが“らしさ”を発揮。ハイレベルな攻防戦が繰り広げられる。

 開始9分にはインテルが1つチャンスを構築。GKヤン・ゾマーからのロングフィードで、前線でボールをキープしたマルクス・テュラムが前を向いてボールを持ち運ぶ。右に流れてから横パスを繋ぐと、走り込んだフェデリコ・ディマルコがフィニッシュまで持ち込んだが、ここはGKヨナス・ウルビヒの正面。29分にはディマルコの蹴ったフリーキックから、フランチェスコ・アチェルビがボレーシュートを放ったが、ジャストミートできず。33分にはハカン・チャルハノールの強烈なミドルシュートがわずかに枠を外れる。

 対するバイエルンは36分、右サイド大外の位置で前を向いたミカエル・オリーズがスルーパスを送ると、内側のポケットに侵入したコンラート・ライマーがマイナスへ折り返す。ミュラーの放ったシュートはブロックされ、こぼれ球を拾ったレロイ・サネが切り返しから再びシュートまで持ち込むも、インテルの“壁”に跳ね返される。

 互角と呼ぶにふさわしい前半の45分間はスコアレスで終了。後半に入ると、立ち上がりの52分に試合の均衡が破れる。バイエルンはセカンドボールを回収したところから、内側のスペースへ絞って前を向いたライマーが左サイドへ展開。大外で待っていたサネからのクロスボールは跳ね返されたものの、クリアボールをレオン・ゴレツカが拾い、ボックス右へ預ける。パスを受けたハリー・ケインは、少し前方へ持ち出して対峙したディマルコに足を出させ、股下を射抜く技ありのフィニッシュ。シュート技術の高さを感じさせる一撃でゴールネットを揺らし、バイエルンが2戦合計スコアで同点に追いついた。

 インテルとしてはホームで追いつかれる形となったが、こちらの“エースストライカー”も黙ってはいない。58分、アレッサンドロ・バストーニが左サイドから投げ込んだロングスローでコーナーキックを獲得すると、キッカーを務めたディマルコは左足でアウトスイングのボールを供給。スピードのあるボールがフリーになったラウタロの元へ渡ると、ヘディングシュートはジョシュア・キミッヒにブロックされたものの、こぼれ球を自ら蹴り込み、再びインテルが一歩前へ出た。

 このゴールで勢いに乗ったインテルは続く61分、ラウタロのボールキープから、落としを受けたハカン・チャルハノールが右足を振り抜く。強烈なミドルシュートはブロックされたものの、今度はこぼれ球を拾ったマッテオ・ダルミアンがボックス右から狙い澄ましたシュート。枠を捉えた一撃だったが、ここはゴールカバーに入ったエリック・ダイアーがスライディングで掻き出し、ゴールを許さない。

 それでも、インテルはこのプレーで獲得した右コーナーキックで、チャルハノールがアウトスイングのボールを送ると、ゴール前へ走り込んだバンジャマン・パヴァールが頭でゴールネットを揺らす。インテルが2つのセットプレーを得点に結びつけ、セカンドレグ単体で見ても逆転に成功した。

 バイエルンは勝ち抜けのために最低でも2点が必要となったなか、ここから再び反撃へ転じる。76分、左サイドを抜け出したラファエル・ゲレイロがクロスボールを送ると、ゴール前でうまくシュート体勢に入ったオリーズが左足で狙うも、GKゾマーが立ちはだかる。だが、このプレーで獲得した右コーナーキックをショートで繋ぎ、セルジュ・ニャブリがファーサイドめがけたクロスボールを送ると、ファーサイドで浮いていたダイアーがヘディングシュートを沈める。2戦合計スコアで1点差に詰め寄った。

 6分間の後半アディショナルタイムも含めて、バイエルンは1点を目指してゴールへ迫ったが、反撃はここまで。セカンドレグは2−2でタイムアップを迎えた。この結果、2戦合計スコアを4−3としたインテルが、バイエルンとの強豪対決を制して、ファイナルまで進出した一昨シーズン以来となるベスト4進出を決めた。

 準決勝のファーストレグは29日、セカンドレグは5月7日に行われ、勝利したインテルはバルセロナ(スペイン)と対戦する。

【スコア】
インテル 2−2(2戦合計:4−3) バイエルン

【得点者】
0−1 52分 ハリー・ケイン(バイエルン)
1−1 58分 ラウタロ・マルティネス(インテル)
2−1 61分 バンジャマン・パヴァール(インテル)
2−2 76分 エリック・ダイアー(バイエルン)

【スターティングメンバー】
インテル(3−5−2)
GK:ヤン・ゾマー
DF:バンジャマン・パヴァール、フランチェスコ・アチェルビ、アレッサンドロ・バストーニ(86分 ヤン・アウレル・ビセック)
MF:マッテオ・ダルミアン、ニコロ・バレッラ(86分 ダヴィデ・フラッテージ)、ハカン・チャルハノール、ヘンリク・ムヒタリアン、フェデリコ・ディマルコ(73分 カルロス・アウグスト)
FW:ラウタロ・マルティネス(81分 メフディ・タレミ)、マルクス・テュラム

バイエルン(4−2−3−1)
GK:ヨナス・ウルビヒ
DF:コンラート・ライマー(83分 キングスレイ・コマン)、エリック・ダイアー、キム・ミンジェ(65分 ラファエル・ゲレイロ)、ヨシプ・スタニシッチ
MF:ジョシュア・キミッヒ、レオン・ゴレツカ(83分 アレクサンダル・パヴロヴィッチ);ミカエル・オリーズ、トーマス・ミュラー、レロイ・サネ(65分 セルジュ・ニャブリ)
FW:ハリー・ケイン

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