
日南病院(鳥取県日南町)で、看護師らの疲労回復に役立てる「立ったまま寝る仮眠ボックス」が導入された。合板卸会社「広葉樹合板」(北海道旭川市)、北海道大などの産学共同研究から生まれた世界初の商品という。効果的な休息を提供し、多忙な医療現場を支える。
仮眠ボックスは高さ2・5メートル、幅1・2メートル。木製で内外装に不燃材を使い、内部の防音性も高い。広葉樹合板によると「重力に対して垂直方向の睡眠」は、20分程度の仮眠に適した「浅い睡眠」をキープし、疲労回復とともに仮眠後のスムーズな現場復帰ができる。
尻、膝、足の裏を支え、アームレストに上体を預けて寝る利用方法を聞いた看護師らが早速、使い心地を確認した。通気や照明もあり、脱力して安心して寝られると好評だった。
同社によると昨年1月の発売以来、数十件の導入実績がある。病院での設置は初めてで、全国から問い合わせが殺到する中、日南町に対しては企業版ふるさと納税で物納した。流通価格352万円が税制優遇の対象となる。
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病院開設者の中村英明町長は「不規則な勤務形態の職員が元気に働き、サービス向上につながればうれしい」とあいさつし、駆け付けた同社の山口裕也社長に感謝状を贈った。
(まいどなニュース/山陰中央新報)