
先日、旅行に連れ出した「飼い猫」をサービスエリアで逸走させた、という事案がSNS上で大きな問題となった。
多くの人の協力を得て、逸走した猫は奇跡的に捕獲されたというが、現在、5頭の元保護猫と暮らすコンドリア水戸(@mitoconcon)さんが、「飼い猫を脱走させないで」という切実な思いをX(旧Twitter)に投稿した。
万が一の時は「全てを投げうって探して」
<以下、コンドリア水戸さんのXの投稿より>
「ちょっと思うところのある話題を目にしたのでお伝えします。
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皆様どうか、猫を脱走させないよう細心の注意をお願いします。逃してしまう可能性のある、不要な外出や散歩はお控えください。可能でしたら玄関ドアを二重にして、よく開ける窓には金網を張ってください。
それでももちろん100%ではありません。万一脱走してしまったら、必死に探してください。全てを投げうって探してください。探偵さんや近所の方や保護団体さん、誰にでも恥も外聞もなく協力を仰いでください。諦めずに根気強く、見つかるまで探してください。
最近お迎えしたりっちゃんは前の里親さんの不注意で脱走し、冬の間2ヶ月間、屋外をさまよいました。里親さんはしばらく探したあと捜索を止め、りっちゃんを飼育放棄しました。保護主であるボランティア団体様が執念で探し当てて保護しましたが、ガリガリに痩せて、顔は傷だらけ、お腹には寄生虫がいました。ヘビやカエルを食べていたのだろうということです。そんな苦労をしてやっと戻って来たのに、帰る家がなくなっていました。りっちゃんに二度とそのような思いをさせたくないのでうちに来てもらいました。
もともと長く外で暮らしていたりっちゃんでもこの有様だったので、一度お迎えされた猫が縄張りも何もない場所で暮らすことは大変過酷なことがわかります。また、地域の生態系へのダメージも無視できません。どうかお心に留めおいていただければと思います。いくら注意してもし過ぎるということはありません」
「極寒の中、ガリガリで傷だらけだった」
水戸さんにお話を聞いたところ、「最近お迎えしたりっちゃんは、我が家が普段からお世話になっている保護団体様が保護された猫で、その団体様からうちにお迎えするのは、りっちゃんで5頭目になります」とのこと。
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もともと長く外で暮らしていたというりっちゃんは、推定年齢4歳の元野良猫。今回の保護団体が保護し、根気良く甘えん坊に変貌させ、やっと里親に譲渡した矢先の「逸走」だった。
前回の里親募集時からりっちゃんのことを知っていた水戸さんも、今年の始めに何度かりっちゃんの捜索に参加したという。
その後、再度里親を探すことになったりっちゃんは、多くの保護猫と暮らしてきた水戸さんご夫妻のお宅に迎えられることになった。
「一瞬の油断で一生後悔する」
今回の水戸さんの投稿にもあるように、外暮らし歴が長いりっちゃんでさえ、「猫」が屋外で生き延びるのは非常に困難だという。
動画サイトやSNSに、猫を散歩に連れ出したり、旅行に同伴させる様子などを投稿する人も少なくないが、「一瞬の油断で一生後悔することになると思います」と、Xに投稿していた水戸さん。
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どうか大事な家族の一員の命と安全をしっかりと守ってほしい。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ リュウ)