東京高裁=東京都千代田区(AFP時事) 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件で、再審を認めなかった横浜地裁決定を不服とした植松聖死刑囚(35)側の即時抗告について、東京高裁(永渕健一裁判長)が棄却する決定をしたことが17日、弁護人と高裁への取材で分かった。10日付。植松死刑囚と弁護人は最高裁に特別抗告した。
植松死刑囚は2020年3月、一審横浜地裁で殺人罪などで死刑判決を受け、弁護人の控訴を自ら取り下げ確定した。22年4月に再審請求したが、23年4月に地裁が退け、死刑囚側が即時抗告していた。
永渕裁判長は、再審請求には理由がないとした地裁決定について「判断に誤りはない」とした。
控訴取り下げを巡っては、弁護人が無効を申し立てたが、22年12月に最高裁が弁護側の特別抗告を退け、取り下げは有効とした東京高裁決定が確定している。
確定判決によると、植松死刑囚は16年7月26日未明、同園に侵入。入所者19人を殺害し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた。