大阪地裁 滋賀県東近江市(旧湖東町)の湖東記念病院で2003年に死亡した男性患者に対する殺人罪で服役し、再審無罪となった元看護助手西山美香さん(45)が、刑務所に入った際の精神状態などを記載した書類の開示を国に求めた訴訟の判決が17日、大阪地裁であった。徳地淳裁判長は「不開示決定は違法」として、旧大阪矯正管区(現近畿矯正管区)の不開示決定を取り消した。
国は刑務所への収容歴などの情報を開示すれば「本人の社会復帰を妨げる恐れがある」などと主張したが、徳地裁判長は再審無罪判決が確定すれば官報などへの公示が規定されていると指摘。関連する情報についても「併せて公にされることが制度上当然に想定されている」として退けた。
近畿矯正管区の話 判決内容を精査して関係機関と協議した上で、今後の対応を決める。