写真 2025年3月のコンパクトデジタルカメラ(コンデジ) シリーズ別販売台数ランキングで、パナソニックの「LUMIX TZ99」が3位にランクインした。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から25年3月のコンデジ市場を振り返る。
その他の画像はこちら パナソニックの「LUMIX TZ99」は、25年2月発売の新製品で、光学30倍ズーム搭載の高倍率コンデジ。同社が22年12月に発売した「LUMIX TZ95D」の後継モデルにあたる。スマートフォンが不得手とする望遠撮影に優れた本製品の登場は、コンデジ需要の高まりとマッチしたこともあってか、発売直後から好調な販売台数を記録。25年2月から2か月連続でシリーズ別ランキング3位となった。
「LUMIX TZ99」はコンデジ市場におけるパナソニックのメーカーシェアを押し上げており、25年2月は8.2%で5位を記録した。同社がメーカー別販売台数シェアでTOP5入りしたのは過去3年で初めて。3月も8.3%で5位を維持している。
3月のシリーズ別ランキングを制したのはKODAK「PIXPRO FZ55」。25年2月に続き、2か月連続の首位となった。同社は5位に「PIXPRO FZ45」、6位に「PIXPRO WPZ2」と計3製品がTOP10入り。メーカー別でも21.4%で、3か月連続の1位となっている。
コンデジ市場は活気づいており、25年3月の販売台数前年同月比は139.0を記録。また、金額ベースでも113.6と、台数・金額ともに24年11月から5か月連続で2ケタ増を維持した。
ニコンやキヤノンといった大手が注力度を下げたコンデジ市場に、KODAKやケンコー・トキナーなどが低価格帯の製品を投入。勢いが増している。手頃な値段のコンデジは、SNS発の流行も相まって市場の盛り上がりに貢献した。スマートフォンで手軽に写真が撮れる今だからこそ、あえて専用機で撮影することの良さを見出す動きもあり、前年超える推移が続きそうだ。
■BCN総研・筧采斗(かけい さいと)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースです。