中国企業のコンテナ=10日、米カリフォルニア州ロングビーチ港(AFP時事) 【ワシントン、北京時事】米通商代表部(USTR)は17日、中国籍や中国製の船舶が米国内に寄港した際、運航業者から手数料を徴収すると発表した。半年後から開始し、3年かけて段階的に増額していく。船舶の大きさなどに応じて課す。造船や海運業界では中国の存在感が急速に高まっており、対抗措置が必要だと判断した。
不公正な取引慣行に対する一方的な制裁を認めた米通商法301条に基づく措置。グリアUSTR代表は声明で、「中国による支配を覆し、米国のサプライチェーン(供給網)への脅威に対処する」と説明した。
USTRによると、3年後には米国産の液化天然ガス(LNG)を外国籍船舶で輸送することを制限。米国籍船舶の利用を後押しする。
中国外務省の林剣副報道局長は18日の記者会見で、「世界的な供給網の安定を混乱させる有害な取り組みだ」と激しく非難。即時撤回を求めた上で、「わが国の権利と利益を守るため、必要な手段を講じる」と対抗措置の発動を示唆した。