米ジョージア州バーンズビルにある農場の畑で育つ綿(資料写真、AFP時事) 【北京時事】中国税関総署が18日発表した3月の貿易統計確報によると、米国産綿花の輸入額は前年同月比91.3%の大幅減となった。穀物も大きく減少した。いずれもトランプ米政権が打ち出した対中関税への報復措置として、3月から関税が上乗せされており、その影響が反映されたとみられる。
米政府は今月の相互関税発動に先立ち、合成麻薬フェンタニルの流入を理由に、3月までに中国からの輸入品に20%の追加関税を発動。中国も報復し、米国の農産品などを標的に10〜15%の追加関税を課した。綿花の追加関税率は上限の15%で、特に大きな影響が出たもようだ。輸入に占める米国産の比率が高かったことから、輸入総額も65.3%減少した。
中国メディアは4月、綿花の一大生産地の新疆ウイグル自治区で増産に向けた取り組みが始まったと伝えた。輸入分を国産に切り替える狙いとみられる。
綿花以外では、米国産穀物の輸入が90.8%の大幅マイナスとなった。